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眠っていた下書き
まだ出してない下書きがたくさん眠っているので、出せそうなものを出していこうと思う。
(文法的におかしいところもあるけど、あえて直さないことにします…)
タイトル『孤独を雪で包みたい』
(2024年1月ごろ)
先日、大雪が降るかもしれないと予報が出たとき、これ以上ないぐらい雪が降ってしまえと念じた自分がいた。降って降って積もって積もって、町中真っ白になってシーンと静まり返ってはくれないだろうか、と本気で思った。その景色を想像すると少し安心した。その願いは叶わなかった。降り出した雨はしばらく経ってもやはり雨のままで、アスファルトはじっとりと黒くなっている。私はがっかりした。
車で通行人を見かけるたび、人とすれ違う。この人たち一人ひとりに人生があって、家族がいて、仕事があって、趣味があるのかと思うと、なんとなく気持ちが悪い。人でもものでもなんでも、私の手の届かないところで何やらいろんなことが行われ、物事が進行しているのが怖い。
だからせめて、そんな世界が一度でも一瞬でもストップしてくれないかと思ってしまう。しかし無力な私がそれを実現させる方法といったら、大雪が降るのを祈ることしかできないのだ。(大雪が降ることで誰かが困ったり、命の危機に晒されたりするのはもちろん好きではないので、この場合の雪はみんなの共通の巨大な邪魔者のような、物理的じゃなくてみんなの心にだけ作用するような、しかし白くてどっしり重いイメージだけは共有されているような…うまく言えないけどそのようなものだと思っておいてください)
3ヶ月ほど前、私の生活に揺らぎがもたらされた。それまでは何度映画祭に応募しても結果が出なかったのに、急に何件も入選が決まり、遥か遠くの土地で作品を上映させてもらえることになった。年末には新聞に載った。
周りの人はみんな「おめでとう、すごいね」と言ってくれたけれど、その度に「自分なんかがこんなに褒めてもらえていいのだろうか」という気持ちがついてまわった。お風呂に入っていると、昔の情けない思い出ばかり思い出して、本当に苦しかった。情けない自分の延長上に、映画祭での上映とか受賞があって、それって本当にいいことなのか?と思っていた。
入選が続いたことで少し生活が変わった一方で、就活のほうは全くうまくいかない。メール一本打つだけで、ものすごく時間がかかってしまう。時間や労力をかけても結果が出ない。そもそも自分は本当に働きたいのだろうか?それすらわからない。就職してから自分は何をやりたいのか、全く見えてこない。
一言で表すならば、深い孤独を感じている。作品の評価にせよ就活にせよ、私の知らないところで動きがあって、それによって今後の人生が決まっていく。本格的に私のオリジナルの人生を踏み出してしまっている感じがして、だからこそ誰に相談したらいいのかわからない。自分の話をしたら、相手は困るだろうと思って、誰にも本当の気持ちを打ち明けることができない。それがつらい。
もしかしたら、私のことを客観的に見て、前進できているように見える人もいるかもしれない。けれど、自分としては、ずっと同じ場所で座り込んで頭を抱えてしまっている感じがする。変化が怖い。誰かが隣にいてほしいけれど、きっと私の全ての孤独に寄り添ってくれる人なんていないと思う。いたとしても申し訳ない。
今の状況は本当にきつくて、冒頭に書いたように雪か何かで強制的に世の中がシャットダウンしてしまえばいいと思ってしまう日も多い。疲れているのかもしれない。
う〜ん、疲れている。自分でも気づいていないが、これを書いた頃は体調も良くなかったのだと思われる。それか、心療内科で処方された薬をちゃんと飲んでいない時期だったのでは?
いずれにせよ、具合が悪くなると、自己肯定感の低さで非常に辛い思いをすることになる。「賞をもらえたのに落ち込む」とか、「孤独を理解してもらえないのが怖い」とか書いているのは、そういうことだと思う。
これを書いている今は職業訓練に通っているのだけれど、この頃はたぶん、そんなことはできなかった。世間体を気にして、大人らしさを取り戻そうともがいていたようだが、無理なものは無理なのである。
心に余裕がないと、たとえ喜ばしいことであっても、環境の変化はきつい。ただそこにじっと、石のようにとどまっているだけで精一杯だ。この頃の自分は、大きく前進しているわけではないけれど、正しい行いはしている。それしかできることはない。
難しいんだよなあ…「今は頑張れないからじっとしているしかない」と自分に言い聞かせることが…というか、それを落ち着いて自覚することが…
まあ、精神的な不調って、私の場合は発症したのも初めてだし、当然初めて経験する症状だらけで、いちいち驚いていたのだろう。これがインフルエンザだったら、薬とポカリ飲んで寝ときゃ治るさ、と思える。つまり心の病気も、経験を積んでいくうちに対処法がある程度はわかってくるはずだ。もちろん、インフルエンザと同じように、症状がきついことに変わりはないが。