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2013年には「Asian Entrepreneurship Award」で優勝!【CONNEXX SYSTEMS株式会社 】

最終更新日:2024/4/5

当noteでは、各企業のビジネスモデルを分析しています。
また、取締役会のスキルマトリクスを分析し、コーポレートガバナンスコードに沿った経営の実践度を確認しています。
セレクションアンドバリエーションでは、さらなる事業価値増大に向け、特に中堅規模の上場企業におけるスキルマトリクスのあるべき姿を提言し、現経営層のさらなる活躍、そして次世代経営層育成に向けたボードサクセッションの仕組みの導入を支援しています。


資金調達額の推移

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累計資金調達額:21億8100万円以上
大手(みずほキャピタルや池田泉州キャピタルなど)からVCまで、幅広い層から資金調達を実施している。

企業概要

2011年、京都で創業して以来、従来の材料であるグラファイトの4倍のエネルギー密度を有するシリコンカーボンコンポジット負極材(SCC)を開発し、「ハイパーリチウムイオン電池」として販売してきた。
2013年にはAsian Entrepreneurship Awardで優勝、Intel Global Challenge 2013ファイナリストに選出された。

設立日 :2011年08月24日
資本金 :1億円
本社拠点:京都府相楽郡精華町精華台7-5-1 けいはんなオープンイノベーションセンター (KICK)

事業概要

蓄電システムの開発や販売を行っている。
法人向け商材には、産業用リチウム電池、産業用蓄電システム、非常用モバイル蓄電システムがあり、個人向け商材には家庭用蓄電システムがある。

ビジネスモデルの図解

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事業における強み

1. 常に最新の技術獲得を目指す社内体制
全く新しい発想に基づく革新的な蓄電池技術を目指している。
持続可能性重視の省エネクリーンエネルギーを活用したプロダクトラインナップを目指している。
オープンイノベーションを旨として、様々な研究機関と共同開発に取り組む姿勢を持っている。

2. 安全性や環境に配慮した商材
防災/減災につながるプロダクト設計、太陽光と連動した要エネなプロダクト設計を行っている。
高出力・長時間・安全性が担保された蓄電システムを構築している。
急速充電・急速放出に特化し、法人向け商材は売電と自給自足の電気使用、使い分けが行いやすいプロダクトとなっている。

市場規模

該当市場として蓄電池・蓄電システム市場を選定し、世界規模での市場を調べた。

【市場規模の推定】
蓄電池・蓄電システム市場
・系統・再エネ併設用向け
 4,646億円(2019年)⇒ 1兆2,381億円(2035年予測)
・住宅用向け
 1,226億円(2019年)⇒ 3,673億円(2035年予測)
・業務・産業用向け
 1,362億円(2019年)⇒ 3,378億円(2035年予測)

【市場全体のトレンド】
個人向け商材は、北米を中心にデマンドチャージ対策のピークカット用途で導入が進んでいる。PVと連携したピークカットやピークシフトなどの用途が中心である。災害などの非常時における非常用電源がトレンドになっている。
法人向け商材は、家庭内の“エネルギー収支ゼロ”を実現する家「ZEH(ゼッチ)」化の動きが進んでおり、国は各種補助事業を行っているため、将来性が高いといえる。2019年に太陽光発電の余剰電力買取期間満了が迎えることから、家庭用蓄電池を導入の増加が見込まれると考える。

【ベンチマークとなる企業】
因幡電機産業、GSユアサ、ニチコン
エリーパワー、アイエムティ、4Rエナジー

マネタイズに関して

【キャッシュポイントの額と頻度】
・種類の異なる蓄電池を一体化し、それぞれの特性を活かすことで総合的に性能を向上させた製品を企業・家庭に販売することで収入を得る。
・1台につき100~230万円

【固定費】
減価償却費、人件費

【変動費】
R&D・原材料

経営層

代表取締役CEO:塚本 壽

1979年  京都大学工学部化学工学科卒業
      GS日本電池株式会社入社、角形Ni-Cd電池を開発・製造を行い、SONYのWalkmanの実現に貢献
      The University of Aberdeen(Scotland, UK) 博士号取得
1998年  Quallion LLC (LA, USA) を設立、CEO/CTO就任、医療・軍事用など高信頼性Li-ion電池の開発・製造に貢献。数々のAwardを受賞
2011年  CONNEXX SYSTEMS株式会社設立、社外取締役就任


取締役CFO:春山 佳亮

1994年  日本大学理工学部航空宇宙工学科卒業
      アイ・イー・エー・ジャパン入社
2001年  株式会社メディネット入社
      取締役CFOとして経営管理全般を統括
2003年  東京証券取引所マザーズ上場
      その後、CBO・COOを歴任。事業部門及び研究開発部門を統括
2013年  株式会社アドバンスト・メディア執行役員医療事業部長就任
2014年  CONNEXX SYSTEMS株式会社 取締役CFO就任


社外取締役:香本 慎一郎

    東京都立大学(電気工学科)、INSEAD (Executive Educational Program)
    米金融大手Fidelityの資金を活用したグローバルVCであるEight Roadsの日本ファンドにて、ヘルスケア分野の投資・育成の責任者を経験
    三井物産(株)で、IT及びヘルスケア領域にて新規事業創出、M&A、企業経営に従事
2021年 CONNEXX SYSTEMS株式会社 社外取締役就任

スキルマトリクス

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※スキルマトリクス図とは取締役の素養・経験及び取締役会におけるバランスを一覧表にまとめたものである。各社で開示されているガバナンス内容を元に僭越ながら推測させていただいた。要求水準・選定定義に関しては企業により差が生じるため、ここではCGCで求められている水準・選定定義を基に設定した。

ビジョン

ビジョン
「エネルギーの自由自立のための蓄電インフラを」もたらしたい。
「蓄電池がもたらす新しいネットワーク社会」を目指している。

人事制度設計

【基本情報】
・従業員数:43名(2020年5月末日時点)
・役員人数:2名
・勤務時間:8:30~17:30
・休日:完全週休二日制(土・日、祝)、有給休暇(10~26日)、年末年始休暇、夏季休暇、慶弔休暇、半日有給休暇

【採用】
・新卒採用:有
・中途採用:無
・媒体:自社HP、doda、リクルートエージェント、Indeed、engageなど
・採用職種:Webマーケティング、営業、経理・財務、フィールドエンジニア

【等級・配置】
記載なし

【評価制度】
記載なし

【報酬】
・報酬水準:年収 350万円~510万円
・月例給構成
 基本給:226,000円~333,000円(試用期間中も同額、残業代別途支給)

【教育】
記載なし

【その他、福利厚生など】
・健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険
・通勤手当全額支給
・各種社会保険完備

インターン生による考察

CONNEXX SYSTEMS株式会社における役員の方々の最大の特徴は、経営層を他社で歴任してきたことである。国内外での経験が豊富な実力派経営層であり、確固たる経営戦略の下、事業を推進していると考えられる。2021年に新たな社外取締役が加わったことで、ビジョン実現に向けたより一層の市場での地位獲得が期待できる。

※この記事は弊社長期インターン生が分析、編集しました。
※スキルマトリックスの基準が違えばご連絡ください。
調査担当:ATA、YUN

さいごに

スタートアップ・ベンチャー企業に必要な人材マネジメントについてはこちら

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【免責事項】
本調査は弊社長期インターン生により作成されています。また、本調査は、現在弊社が入手し得る資料及び情報に基づいて作成したものですが、弊社は、その資料及び情報に関する信憑性、正確さを独自に確認しておりません。本資料において一定の仮定を用いた試算を行っている場合、その試算結果は仮定に基づいた概算であるため、別途詳細な検討が必要です。