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【フランクフルト】子連れ美術館巡り シュテーデル美術館

もうすぐ2歳になる娘とフランクフルトにあるシュテーデル美術館(Städel Museum)へ行ってきた。

フランクフルトの南側、美術館が立ち並ぶ博物館通り(Museumsufar)にステーデル美術館がある。1815年、銀行家シュテーデル氏のコレクション展示が、美術館のはじまり。現在は絵画3,000点、彫像600点、写真4,000点、素描・版画100,000点という桁違いの作品数を所蔵。展示されている絵画は、そのうちのわずか600点だそう。1815年はちなみに日本は江戸時代、ヨーロッパはナポレオン戦争の時代、、、。

私の美術に関する知識はあまり誇れるものではないが、世界史、文学史は得意だったため、人並み以上くらいの知識はあるはず。たまにふと、美術館に行きたいと言う衝動に駆られるのだが、今週頭ラーメンを食べている間にふと想いがよぎった。(このような現象をマザーメアリー現象という)
何かをしたい、行きたい、食べたい云々の欲望が今日の私を生かしていると言っても過言ではない。生かしもするし殺しもするが、ありがたいことに、それらの欲や衝動が今日の私を食い繋いでいる。

朝から「今日はKITAお休みだよ〜」と言うと心なしかリラックスしたようなテンションマックスの娘をさっさとテーブルにつかせ、大好きなストラチャッテラ(チョコレートを粉々にした)のヨーグルトを食べさせておく。
私もこれは大好きで、ドイツに来て一番初めにハマった食べ物である。そして特にドイツの食べ物ではない。確かイタリア。これを出しておけばしばらくは自分でもりもりと口に運んでくれるため、私はサササと簡単に身支度をする。私も娘も、ありがたいことに逞しくなったものだなあと、着替えながらしみじみ思う。一年前の自分がどう想像できたであろうか。

我が家からフランクフルト中央駅(Hauptbahnhof)まではS-Bahnで45分ほど。車であれば30分ほどで着く距離である。バスや電車に乗るのが好きな娘にとっては程よい距離であり、ドイツはバスも電車もベビーカーでガンガン乗車できるのでできるので、全く気を負う事なく移動できる。大抵のドイツ人は子どもが泣いても気にしない。そして私の住む街は「ドイツ国内でも田舎の割には比較的綺麗な街並み」の方でとても気に入っているのだが、フランクフルトのビル群や大きな駅、人のカオスさは東京に住んでいた経験からか癖になるものがあり、定期的に訪れたくなる。(そして、何かしらのトラブルに遭遇するまでがセット。)

ざっくり主な目玉作品

『若い女性の肖像』(わかいじょせいのしょうぞう、イタリア語: Ritratto di giovane donna)
ビーナスの誕生で有名なボッティチェッリ。街一番の美女がモデルなのだそう。
透き通るような色彩に目を奪われる美しさだった。
なんかわからんけど、母乳ビーム
この母乳ビームの元になった話を聖書で探してみたが、いまいち理解ができなかった。
フェルメール作 地理学者(Der Geograf)
一瞬一瞬を捉えるのがこの時代の絵画の印象、スマホとかないもんね。
レンブラント作 ペリシテ人に目を潰されるサムソン Die Blendung Simsons
陰からお描きになるレンブラント、、、好き。
ルノアール作 朝食の終わり(After the Luncheon)
ティッシュバイン作 カンパーニャのゲーテ(Goethe in der Campagna)
ドイツ人はゲーテがお好き

宗教画が多いためキリスト教や聖書についての知識がないと、何のことやら全くわからないだろう。母乳ビームについてはよく訳分からんかったから後日勉強し直すとして。海外の美術館はやっぱり落ち着く。壁の色、すぐに目のつくところに印象的な絵画を余すところなく展示する、日本の美術館ではなかなか感覚に従うような展示の仕方がない気がするので、居心地がとても良かった。また、ソファがあるので、ゆっくり座ってボーっと見るもよし。私はペイントの細部を見るのが好きなので、間近でマジマジと見る。娘はベビーカー内で無音にしたYouTubeを見せて。
幼い頃に世界史資料集や美術資料集で見た絵画を、この目で間近にみることができるのは、過去の私を今の私が慈しみ愛でる行為に似ている。やっと好きな人に会えた、懐かしい話をする、手に触れるそしてまた会う日までの流れのように、心の中からじんわり滲み出てくるものがある。長かったね。本当に、ボッティチェッリっていたんだ、ルノアールっていたんだ、、、。ルネッサンスってあったんだ、本気で絶対的キリスト教時代があったんだ。みんなよく頑張ったね。

フランクフルト
スーツ姿の男性(女性はあんまりみなかったな)がいれば、物乞いの人たちもいる。駅前はサササと通過するのがベター。

今回のシュテーデル美術館に向かった理由の一つに、ルーフトップでフランクフルトの街を見渡せるというのを聞いたからでもある。
そしてこの日、帰りの電車が全て運休になるというトラブル発生。タクシーで帰ることに。たまたまこの日は現金を持参していて、運よくギリギリでタクシーを捕まえ、130€で帰宅しました。クーラー効いて無事に早く帰れてまあ良かったんだけどね。

最後に、本当に美しい街。ドイツ人の友人に「本当にドイツは美しい国です」と何度も伝える。あなた方の国は美しい、守るべき国である、と。
美しいものは美しいまま守っていきたいし、娘にも引き継いでいきたい。
次はどこに行こうかな〜。


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