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過去日記006:お昼休みの他愛の無いささやかな出来事!

お昼休みの他愛の無いささやかな出来事

金曜日のお昼休み。外は冬の澄んだ空気が窓越しに伝わってくる。デスクの上には、さっきコンビニで買ったおにぎりがポツンと置かれていた。

「さぁ、食べよう」と袋を手に取る。でも、どうにも開け方がうまくいかない。

指先で引っ張るたびに、袋が妙な方向に裂けていく。気づけば、中のおにぎりはぐちゃぐちゃになり、海苔も無残にバリバリと裂けてしまった。

『チェ、こんなになったよ、海苔もバリバリだぁ…』つい独り言がこぼれる。

過去日記おにぎり

向かいのデスクに座っていたマユミが、ふと顔を上げた。

マユミ「ヒロ、どうしたの?

長い髪を耳にかけながら、少し首をかしげて聞いてくる。その表情は、どこか面倒見の良い姉のようでもあった。

ボク「これさ、こんなんなったよ。」

半ば諦めの表情で、袋の惨状を見せる。するとマユミは少し笑いながら、立ち上がってこう言った。

マユミ「あたしに貸して。」

戸惑いながらも、おにぎりの袋を渡す。

過去日記おにぎり

マユミは慣れた手つきで袋を整え、ほんの数秒で器用に開けてしまった。その手際の良さに少し感心する。

マユミ「はい、手洗ってるからね。」
彼女はそう言っておにぎりを手で渡してくれた。その言葉に特に何も言わず、ただ「ありがと」とだけ返す。

手洗ってるなんて気にしてないのに。

袋を開けてもらったおにぎりを手にしながら、不器用な自分を少し恥ずかしく思った。

そんな些細な出来事だったけど、昼休みのささやかなやりとりが、なんだか心を軽くしてくれる気がした。

コメント

ハッCー(^-^)v:こんばんは ほんの些細な事でも…好きな人が相手だと、嬉しい。
ボク:ハッCー、何でも嬉しくて仕方ないよ。
。゚†麗†多忙だヨン。゚:おはようございます いえいえ ヒロさんの日記だからどんな出来事でも書いてネ 直ぐ覗きにきます 体調気をつけて お仕事頑張って。
ボク:詩華、ありがとう。 他愛のない話でも思い出になるし、忘れちゃうしね。
りんか:アハハ 器用かと思ってたので、意外な一面かも〜 素敵なエピソードですよ。
ボク:りんか、うれしいな。 ボクのいろんな一面をみせれたら良いけどね。
きなこ棒ハマリちゅ~♪♪MA-ЯI♪:大好きなマユミさんに握り直してもらったの いっそう美味しく感じたんちゃいますか( ̄m ̄*) おにぎりは失敗したけど、代わりにマユミさんの優しい心使いでまたまたポイントですねっ。
ボク:MA-ЯIさん、ハッキリ嬉しかった。会社じゃ、周りを気にして、今まで、そんな事しなかったしね。マユミも、あまり、周りを気にしなくなったみたい。
うりてぃん…いつまでも恋心を☆真っ直ぐ生きるね:時々出来なくて 子供が作ってくれます 甘えます
ボク:うりてぃんさん、ボクも甘えました。
桃:さりげない優しさだね
ボク:ももちゃん、そこがゾクゾクって来るんだよね。

登場人物 ボク:ヒロ、自分です マユミ:6歳下のカノジョ

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