新卒採用の新しい形(スポットワークを活用した事例)
26卒のインターン集客に苦戦
母集団が形成できない
イベント参加率が低い、満足度が低い 等々
ネガティブな情報で溢れており、
様々な相談が寄せられます。
新卒採用を見直すときという事で
前回は通年採用との比較をしました。
この中で、大企業はますます早期化を進め
ベンチャー企業は早期からインターンで囲い込む
そのような採用が加速すると説明しました。
私は地方の中小零細企業にとって
このような動きが加速し続けると、
採用競争の激化と人材不足の深刻さが
より増すばかりと予測しています。
そこで、通年採用以外にも
スポットワークという日雇いに着目して
自社を知ってもらい、選んでもらう…
そういったルートを構築するには
一体どのようにすれば良いのか?
今回はそのような話をしたいと思います。
1.スポットワークとは?
まず「スポットワーク」とは何か?
よく似た言葉で「ギグワーク」との違いなど
端的にご説明したいと思います。
スポットワークとは、一言でいうと
雇用型のギグワークとも言われ、
日雇い契約で働く単発バイトとご理解ください。
一方でギグワークとは、雇用型ではなく、
業務委託として一定の業務を請け負い、
成果に対して報酬をもらう業務形態です。
厚労省の業態の仕分けとしては
以下の画像のようになっており、
スポットワークのマッチングアプリを使い
求職者と企業を結ぶサービスとして紹介されています。
次に、法律面の話を少ししておきます。
どちらも単発の仕事ですが、
雇用であるスポットワークには
労働基準法が適用されます。
ギグワークと違い、スポットワークは
直接雇用で1日限りの雇用契約を結ぶのため
自社の指揮命令下で働くことになります。
※この点が人材派遣と大きな違いです。
自社の指揮下に入りますが、あくまで
派遣社員は派遣会社と雇用契約を結びます。
雇用契約は労働基準法があるため、
スポットワークの報酬は時給制となり、
最低賃金が守られます。
※成果報酬である業務委託とは
この点が大きく異なります。
賃金に関しては給与所得になるため、
所得税や住民税は源泉徴収で給与から差し引かれ、
要件に該当しない限り確定申告は必要ありません。
1日9,300円(源泉徴収税を回避)
月額8.8万円未満(雇用保険や社会保険を回避)
年間30万円未満(給与支払報告書の提出回避)
一人一企業に対して利用制限が設けている
マッチングサービスが多いのが特徴であり、
企業側としては、手間を負わずに
安心して利用できる点が特徴です。
2.スポットワークの最大手「タイミー」を活用
では、次にスポットワークと言えば…
皆さんご存じの「タイミー」です。
2018年からサービス開始しており
当時は人材派遣を利用していた企業が
タイミーへ乗り換えたことによって
当時、人材派遣業界を騒然とさせたのを
今でも鮮明に覚えています。
原則として、
人材派遣はスポット派遣を禁止しているため、
(抜け道も存在するのですが…)
月額で人件費として、固定費化すること、
2020年の新型コロナウィルスの影響で
固定費削減の波に乗って一気に広まりました。
こうして、スキマバイトとしての地位、
そして、人材派遣の代わりにマンパワーを
変動費化することが出来るようになって
タイミーは不動の地位を獲得しました。
しかし、
その後、次々にライバルが登場します。
現在は、メルカリが運営する
「メルカリハロ」が最大のライバルですね。
タイミーのリンク先は以下より
(こちらは掲載企業側のページです。)
タイミーの紹介はここまでにして…
今回は、スポットワークを活用した
新卒採用の可能性について
少し考察していきたいと考えております。
ここでのターゲットはズバリ!
「地元で働きたい学生」です。
近所にある、条件のよい単発バイト
あるいは代々、とある部活の人が
後輩を誘って働くアルバイト先…
このような地位を獲得できたら
新卒採用にどのような影響が
出てくるでしょうか?
ぜひ考えてみて欲しいのです。
ナビサイトの欠点は
「条件を比較するサイト」という点です。
このあたりをリクナビは変えようとしている
のは先日お伝えした通りですが、
今は、まだ地域を入力して
年収他、条件を入力して、ヒットしないと
誰も御社を知らないまま就活が終わるのです。
だから、大学生のアルバイト先や
高校生の休み期間中のアルバイト先として
就業体験ができて、就活戦線まで見据えた
アプローチをしないと間に合わないのです。
それでも、週〇日のアルバイトで募集したら
採用面接して、入社の手続きをして
働いても長続きしない。
そして、また求人広告を出す…
予算も無くなってしまいます。
そうやってパート、アルバイトの採用も
先細りしているのではないでしょうか?
単発バイトであれば
有名大学の学生であっても
知り合うだけなら簡単にできます。
あとは、その繋がりをどのような形で
新卒採用に生かすことができるか?
その工夫が求められます。
ちょっと働くだけのスキマバイトから
就活にまで影響するわけない…
まずはこの先入観を捨て去ることから
この施策はできるか、できないか決まります。
なお、正社員を含む、長期雇用の選択肢として、
タイミーキャリアプラスというサービスも
新たに登場しています。
詳しくは以下のリンクからご参照ください。
https://careerplus.timee.co.jp/
今回の話は如何だったでしょうか?
現場作業の仕事を
就業体験と位置付けて1日だけ雇用し、
インターンと同じ様に働く体験を通して
企業の良さをアピールするのは如何でしょうか?
これが今回のご提案でした。
3.おまけ
ちなみに、スポットワークは
人材派遣と収益の構造は同じで
給与や交通費の合計から約3割が
マッチングサービス会社の報酬となります。
これでは高過ぎるということで、
この費用を削減したいという理由から
以下の2社のサービスが生まれました。
実はこの2社がスポットワーク業界は
もちろんのこと、
就活業界に風穴をあけるかもしれない
ダークフォースになり得るのです。
簡単にサービスをご紹介すると
自社でマッチグアプリの仕組みを
使うことができて、
給与計算や源泉などの処理も
全部この仕組みでできてしまうのです。
つまり、全国どこでも
アプリ一つダウンロードさせてしまえば
個別の店舗で採用活動を行わなくて良く、
自社専用アプリとして囲い込みもできるため
非常に強力なツールへと…
多分、分かる方には
この凄さがご理解いただけるかと思います。
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