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点と点をつなぐ 〜私と人事図書館とセレンディピティ〜
ご挨拶
わたくしTee、現在は外資系企業の人事でマネージャとして勤務しており、人事経験はあと少しで20年近くなろうとしております。人事図書館アドベントカレンダー6日目を担当させていただきます。よろしくお願いいたします。
皆さん「セレンディピティ」という言葉を聞いたことがありますか?
セレンディピティとは
「予想していない出来事」や「一見奇妙な巡りあわせ」によって起こる「思いがけない幸運な結果」とされています。第二次世界大戦中に多くの感染症患者を救った抗生物質のペニシリンの発見が良い例です。フレミングという人物がブドウ球菌を研究していた際、バクテリアのサンプルを外に出しっぱなしにしてしまい、ペトリ皿にアオカビが生えてしまったということです。偶然にもそのカビの周りにあったブドウ球菌が消えていたことに気づいた。カビは後のペニシリンとなりました。フレミングはペニシリンを発見しようとしていたわけではありません。うっかりから生じた出来事に興味を持ち、観察することによって得た幸運な結果です。
最近読んだ本「セレンディピティ 点をつなぐ力」*で少し勉強してみたのですが、自分のキャリアとリンクする部分が多いと思いました。なんで人事になったのか?そこからどういうことが起こって、人事図書館と巡り合ったのかを今回は少し自分語りをしてみたいと思います。
弱い自分がいるのです
私は上京する前は東北で過ごしましたが、残念ながら高校生活を細かに覚えておりません。自分の性格のことで悩み、ある日学校に行けなくなってしまいました。いわゆる不登校経験者でして、心の不調を抱えたまま何とか自宅学習を行い、人生をやり直したい一心で大学受験をしました。(高校のご厚意により何とか卒業はさせて頂けました)
やりたいことを自問自答しているうちに興味を持ったのが「不登校児童生徒への支援」でした。不登校経験者として研究をし、当事者を励ましながら修士を終え、この経験をどこか違うところで活かせないかと思ったのが、人事領域への興味の始まりでした。その後、希望が叶い人事に配属されまして、本来の性格由来の不器用さから上手くいかない日々がしばらく続き、10数年かけてようやく最近活躍の機会に恵まれるようになりました。
そして、繋がり始める
つい先日まで世の普通が当たり前にはならない自身をずっと責め続けたわけですが、そこに自分なりに意味を見い出し、思いつくまま活動してきたことが今の仕事に繋がっていることに気づいたのです。
さて、かの偉大なフランスの生化学者はこんな名言を残しています。
「Chance favors for the prepared mind - 幸運は備えあるものに訪れる」
後から振り返ると全て幸運に思えますが、細かに見ていくと辛く悲しい出来事も多かったように思います。怒り、傷つき、嫉妬し、どん底からの再起、選んでいく分岐でまさに奇妙な巡り合わせ、点と点との繋がりがイノベーションとなり、今ここにいる皆さんとの繋がりになっています。
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人事図書館との出会い
人事図書館に通うきっかけも、将来への繋がりがあるといいなと思いついたからです。体験から即日入会してまだ数か月しか経っておりませんが、相談できる温かいメンバーが心の支えになっております。図書館はまるで実家のよう。
執筆を終えて
さてと、クリスマスなのに何だか湿気た話もしてしまいましたが、今日は大事な家族の誕生日でもあります。そのような記念日に自分を振り返る機会を頂きました。大変感謝しております。
最後にTeeより読んでくださった方々へ、愛を込めまクリスマス🎄
皆さんの心に少しでも「セレンディピティ」が届けば幸いです。
では、明日のご担当、私の尊敬するみつさんにバトンをお渡し致します。
図書館で巡り合った際は是非ともお声がけくださいませ。
今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。
*セレンディピティ 点をつなぐ力(2022)
クリスチャン・ブッシュ (著), 土方 奈美 (翻訳)