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鳥の声を聴けえええ(前編)
今日は、いただきもの報告です。昨年、元同僚のお友達であるSONOさんからの依頼でドット絵『おねだり姫』を描いたところ……
そのお礼ということで「バードコール」をいただきました。SONOさんありがとうございます!
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バードコールを見たり触れたりするのは初めてなんですが、これって音を出して鳥を呼ぶやつですよね? レッドスネーク、カモーンみたいな感じで。これは嬉しい!
というわけで、さっそく鳴らしてみたいと思います。えーと、この輪っかのところに息を吹くんですよね?
フー、フー。フー……
むむむ。うまく音が鳴りません。ぼく、こういうのけっこうヘタなんですよね。でも、めげずに再挑戦!
フー、フー。フーッ
わかった。わかりました、これ犬笛と同じで高周波なんだ。
ある程度以上の高い音、人間の可聴域を超えた高周波の音は鳥などの動物には聞こえても、人間には聴こえないことがあります。歳をとると蚊が飛ぶ音などのモスキート音が聞こえなくなるのも同じですね。猫が威嚇するときに「シャーッ」ってやるのも、おそらく猫同士では「キィエェェェッ」みたいな感じで聴こえているのだと思います。
だから人間にはフーフーとしか聞こえなくても、鳥にもとってはピーヨ、ピヨ(おいで!)とかピーピーピピ(なかよくしようよ!)と聴こえているに違いありません。
よしよし、そうとわかれば外へ飛び出して、さっそく鳥さんたちと会話してみましょう! いくぜ!
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フーフー、フフー!
フー、フフー。
フー……
おかしいな、無反応ですね。
そりゃあ最初から「わーい」みたいな感じで寄ってくるとまでは期待していませんでしたが、逆に警戒されたり逃げられたりすることもありません。ひとことで言えば「無関心」という感じ。
これでは、あの鳥たちの輪に入れるとは思えない……と思ったところでピン! と来ました。そうか、輪っかだ!
みなさん、落ち着いてください。物事は論理的に考えなければいけません。
この輪っかは息を吹いて笛のように鳴らすためのもではありません。なぜなら音を鳴らすためのものなら、もうちょっと細く薄く、繊細な造りになるはずです。しかし、この輪っかはあまりに太く、頑丈すぎます。
結論を申し上げましょう。この輪っかは、紐を通すための穴!
紐の先にこのバードコールを結び付け、円を描くようにグルグルとブン回す……いえ、素早くヒュンヒュンとヒュン回すと、その風切り音で鳥さんたちが「仲間だ!」と寄って来るのです。フーフーではなく、ヒュンヒュン!
さあ気を取り直して、再び外へと飛びだせわっしょい!
シュン……シュン……
シュン……
ううーん、ヒュンヒュンときれいな風切り音が鳴りません。先端のバードコールが意外と軽いんですよね。
シュ……シュン……
しーん
うまくいかない! 振り方にコツが必要なんでしょうか。
ちょっと休憩して、うまくヒュンヒュンするコツを教えてくれるYouTube動画でも探してみましょうかね。手首のスナップとかが重要でしょうから、こういうのは動画で探すべきです。
…
お、「バードコールの鳴らしかたとアレンジ方法」というのがありました。aspengroveというお店の店長さんの動画です。
ほらほら、サムネの左のバードコールは輪っかに紐を通しています。さっそく観てみましょう。
えーと、なになに……
「まずはネジをいい音が鳴るところにあわせます」
「そして、今度は手首を使って鳴らします(キュイキュイ)」
「いろんな速さの動かし方を組み合わせて、鳥のような鳴き声を鳴らします(キュキュキュイ)」
ネ、ネジー!?
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(つづく)