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ネトゲ寄りメタバース

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ネットゲーム寄りのメタバースに関連する話題です。
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#通貨

DQXでドラクエ社会学に挑戦!?(中編)

ほかのメタバース社会も知っておこうということで、いまさらながら運営11年目のMMORPG『ドラゴンクエストX』(DQX)を始めてみました。まだ1週間くらいです。今回は、半分旅行者、半分移住者の初心者視点でDQX社会の一部を見たレポートをお届けします。 お金の流れは?メタバース経済の話でFF11との比較対象にしたい思惑がありますので、なにより気になるのは「お金の流れ」です。国税局職員になった気持ちで見ていきますよ! そういえば税務署って繁忙期にあわせて人員を確保しているよう

ベーシックインカムの前にオフゲ経済推進(後編)

オフゲ(主にオフラインRPG)によくある「最後には使いきれないほどのお金が貯まってしまう経済」を、日本人は求めてしまい、無意識に推進することで経済を循環させられなくなっている――でもそれを否定するのではなく、うまく"調整"できないかを考えてみようという話の2回目です。 今回はオンラインゲームの経済を参考にします。「オフゲ経済の話なのに、ネトゲ経済を参考にする?」と疑問に思うのは当然です。ただ、ネットゲームは部分的にオフゲ経済を内包している場合があるのです。 昨年20周年を

ベーシックインカムの前にオフゲ経済推進(前編)

ちょっと間があきましたが、ネットゲーム(メタバース)の経済を現実に導入できるかを考える記事の続編です。次はベーシックインカムをテーマにしたいのですが、そのまえにちょっと寄り道してオフゲ経済(オフラインゲームの経済)も実現できないかを考えてみることにします。 すでに推進されているオフゲ経済「こら待て、ネットゲームの経済を実現するというだけでも荒唐無稽なのに、破綻前提のオフゲ経済なんて度が過ぎる!」と誰もが思うでしょう。 たしかにオフゲ(主にオフラインのRPG)における通貨は

『現実』とは公務員が作ったゲームの名~メタバース経済とMMTを考える

今日も働きたくない人が書く経済の話、第一部・最終回です。 前回、溢れたお金の回収手段について、「(現実の日本社会では)広く"皆から回収"されていますが、さすがにFF11はそんな愚かなことはしなかった」と書きました。今回は、その続きです。 プレイヤーが成長して行動範囲が広がると、移動距離が増え、チョコボ搭乗料金や飛空艇搭乗料金ぶんの貨幣が以前より多めに回収されるようになります。ただし、これらはもともとあまり高額ではありません。 「納得感」を大事すると、サービスが変わらない

オンラインRPGの経済に見る「法による支配」~メタバース経済とMMTを考える

うーん。前回の終わりに「FF11の経済の全体像を見つめつつ、さらに現実との類似点を探っていきます」と書きましたが、大事な前提が長くなったので、今回そこまで到達していませんごめんなさい。変化を見るために過去のFF11経済を「初期」と「中期」にわけた図は作ったんですけどね……(今回のタイトル絵になっています。 オンラインRPGの経済はお金の出入りが計算されていて、ほぼ「自動運転」できる仕組みなっています。ある意味、当たり前のことすぎて見過ごされていますが、これは極めて重要なこと