
連載 セルフタッチング入門 第4回 「やすらぎ」と「心地よさ」、リラクセーションのしくみ
自分に触れる「セルフタッチング」はもちろんのこと、触れることにより、受け手の方との静かな時間を共有する「タッチケア」では、リラクセーションの効果がもたらされます。
ではこのリラックスとは、どのようなしくみでもたらされるのでしょう?
第4回では、脳・神経系、ホルモンといった、からだの中で起きるメカニズムを解説します。また、このリラクセーション効果をもたらす「セルフタッチング」を、がん患者会で実践している事例も紹介します。

Image: iStock
わたしに触れる、コロナ時代のタッチケア
セルフタッチング入門
第4回 「やすらぎ」と「心地よさ」、リラクセーションのしくみ
文●中川れい子
リラクセーションをうながす「タッチケア」
セルフタッチングを体験してくださった方、タッチケアの施術を受けてくださった方から一番よくお聞きする感想は、なんといっても「あぁ、気持ちがいい」「リラックスします」という言葉です。ではこの“気持ちよさ”、“リラックス”とは、一体何なのでしょうか?
その前にまず、「タッチケアとは何か?」について、お話をさせてください。
かつての日本では「タッチケア=ベビーマッサージ」を指していました。ですが、この10年ほどの間で徐々に、看護・介護・家族間ケアといった、「対人援助の現場での触れるケア」の総称として、この言葉が定着し始めています。
タッチケアの特性として、以下のことが挙げられます。
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