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10円玉を洗浄して、綺麗にするべきか?

10円玉を綺麗にする方法! ご存じでしょうか?
唐突ではありますが、”ギザ10”を綺麗にしたいと考えたのです。
コインコレクターの人々は、下手に洗浄したりしないとは思います。
そのコインの経年で生まれたそのものの味わいに価値があるからですね。
※ご注意:
貴重なコインをお持ちの方は、よーく、考えてから実施してくださいね。
コインの洗浄によって表面が傷ついたり、変色したりすることで、コインの美術的および歴史的価値が減少する恐れがあります。


■パティナ

パティナ(Patina)は、金属や石などの表面に時間が経つことで自然に形成される薄い層のことを指します。この層は、酸化や腐食、環境の影響によって生じるもので、物体に独特の風合いや色合いを与えます。
コインに関して言えば、経年によって生じるパティナは、コレクターにとって価値のある特徴と見なされることが多いそうです。
例えば、銅製のコインは時間が経つと緑青(ろくしょう)と呼ばれる緑色のパティナが形成されることがあります。
このようなパティナは、そのコインが長い時間を経てきた証であり、歴史や個性を感じさせるものです。
パティナは美術品やアンティークなどにも見られ、物の価値や魅力を高める要素となることが多いです。😊

しかし、私は綺麗にしてあげたくなりまして……。
洗浄したことがあります。

■いくつかのコイン洗浄法

コイン洗浄にはいくつかの方法があります。
例えば、以下のような手法です。
水と洗剤:コインを水に浸し、中性洗剤を少量加えて軽く混ぜます。数分間放置した後、柔らかいブラシで優しくこすります。最後に水でよくすすぎます。
酢と塩:コインを酢と塩の混合液に数時間浸します。その後、柔らかいブラシでこすり、水でよくすすぎます。
重曹と水:コインを重曹と水のペーストに数分間浸し、柔らかいブラシでこすります。水でよくすすぎます。
クエン酸と水:コインをクエン酸水溶液に数分間浸し、柔らかいブラシでこすります。水でよくすすぎます。
専用のコイン洗浄剤:コイン専用の洗浄剤を使用することもできます。これらの洗浄剤は専門店やオンラインで購入できます。

手軽な方法として、クエン酸を使った方法でやってみたのですが、注意点がありますよー!!

■クエン酸の洗浄方法で、特に注意は10円玉!

まず、コインを洗浄することはいくつかの注意事項があります。
コインを腐食させたり欠けさせたりすることは、通貨偽造や器物損壊に関する法律に抵触する可能性があります。日本では、硬貨を意図的に損壊することは違法とされています。この行為は貨幣の価値を損なうため、法律で禁止されています。
ということで、クエン酸洗浄によってコインが腐食したり欠けたりすることが予見される場合、その使用は控えるべきです。
クエン酸洗浄を誤ると、本当に化学反応によって欠けたりしますのでご注意です。

クエン酸水溶液に漬ける時間が大事なポイントです。
極端に長く漬けたり、濃度が高かったりすると、危険です!!!
こういう化学反応が起きるのだそうです。(うーん、化学式が難しいです。。。)

銅の10円玉をクエン酸(C₆H₈O₇)に長時間浸すと、銅が溶解する化学反応が起こります。この反応の化学式は次の通りです:

この反応は、酸化還元反応の一例で、クエン酸が銅イオンを形成し、銅が溶ける原因となります。銅イオンはクエン酸の分子と結びついて、銅クエン酸塩を生成します。
この反応の内容を分解して説明すると:

  1. 銅(Cu)が酸化されて銅イオン(Cu²⁺)を形成します

  2. 銅イオン(Cu²⁺)がクエン酸(C₆H₈O₇)と結合します

  3. 最終的な反応として、銅(Cu)、クエン酸(C₆H₈O₇)、酸素(O₂)が反応し、銅クエン酸塩(Cu(C₆H₇O₇)₂)と水(H₂O)が生成されます

10円玉を長時間クエン酸に浸すことは、コインが変色したり、形が変わったりする原因となるため、注意が必要だって事で、それじゃあ、どのくらいの時間が最適でしょうか?

■時間は?

クエン酸に10円玉を浸す際の最適な時間は、具体的な目的によります。一般的に、短時間(数分から数十分)で十分に効果があります。長時間(数時間以上)浸すと、コインが変色したり、腐食が進んだりする可能性があります。

以下は参考となる時間の目安です:

  • 短時間(5~10分):軽い汚れや酸化を除去するのに適しています。

  • 中時間(20~30分):より頑固な汚れや酸化を除去するのに適しています。

  • 長時間(1時間以上):完全に腐食してしまう可能性があるため、注意が必要です。

■硬貨の組成

日本の現行の硬貨の組成は、以下の通りです。

  1. 1円硬貨

    • 素材:純アルミニウム

  2. 5円硬貨

    • 素材:黄銅(銅 60~70%、亜鉛 30~40%)

  3. 10円硬貨

    • 素材:青銅(銅 95%、錫 4%、亜鉛 1%)

  4. 50円硬貨

    • 素材:白銅(銅 75%、ニッケル 25%)

  5. 100円硬貨

    • 素材:白銅(銅 75%、ニッケル 25%)

  6. 500円硬貨

    • 素材:バイカラー・クラッド貨幣(銅 72%、亜鉛 20%、ニッケル 8%)

アメリカの現行の硬貨の組成は、以下の通りです。

  1. 1セント硬貨(ペニー)

    • 素材:銅めっきの亜鉛(亜鉛 97.5%、銅 2.5%)

  2. 5セント硬貨(ニッケル)

    • 素材:白銅(銅 75%、ニッケル 25%)

  3. 10セント硬貨(ダイム)

    • 素材:白銅(銅 91.67%、ニッケル 8.33%)

  4. 25セント硬貨(クォーター)

    • 素材:白銅(銅 91.67%、ニッケル 8.33%)

  5. 50セント硬貨(ハーフダラー)

    • 素材:白銅(銅 91.67%、ニッケル 8.33%)

  6. 1ドル硬貨(サカガウィア・ドル)

    • 素材:バイメタル構造(銅 88.5%、ニッケル 6%、亜鉛 3.5%、マンガン 2%)

■浸食しやすいコインは

日本とアメリカの現行の硬貨を、クエン酸洗浄により浸食しやすい順番に並べました。こちら↓
【クエン酸水溶液で浸食しやすい硬貨の順番】

  1. 1セント硬貨(銅めっきの亜鉛)(アメリカ)

    • 素材:銅めっきの亜鉛(亜鉛 97.5%、銅 2.5%)

    • 理由:酸によって銅めっきが剥がれ、亜鉛部分が腐食しやすい。

  2. 1円硬貨(純アルミニウム)(日本)

    • 素材:純アルミニウム

    • 理由:アルミニウムは酸に非常に弱く、腐食しやすい。

  3. 5円硬貨(黄銅)(日本)

    • 素材:黄銅(銅 60~70%、亜鉛 30~40%)

    • 理由:黄銅は酸による腐食の影響を受けやすい。

  4. 10円硬貨(青銅)(日本)

    • 素材:青銅(銅 95%、錫 4%、亜鉛 1%)

    • 理由:耐食性はあるものの、長時間の酸への曝露には注意が必要。

  5. 50円硬貨、100円硬貨(白銅)(日本)、5セント、10セント、25セント、50セント硬貨(白銅)(アメリカ)

    • 素材:白銅(銅 75%、ニッケル 25%)(日本),(銅 91.67%、ニッケル 8.33%)(アメリカ)

    • 理由:白銅は酸に比較的強いが、長時間酸に浸すと腐食する可能性があります。

  6. 500円硬貨(バイカラー・クラッド貨幣)(日本)、1ドル硬貨(バイメタル構造)(アメリカ)

    • 素材:複合材(銅 72%、亜鉛 20%、ニッケル 8%)(日本),(銅 88.5%、ニッケル 6%、亜鉛 3.5%、マンガン 2%)(アメリカ)

    • 理由:複合材のため、酸による影響が部分的に異なるが、耐食性が比較的高い。

■おまけ情報

さて、そういうわけで今日の記事は、コインを綺麗にしたいと思ってクエン酸を使って洗浄する方法でした。それにまつわるいろいろな情報を整理してみました。
でも、いつもは小説の話ばかりで、突然今日はどうしたのか?
はい、そういうわけなので、最後に10円玉に関係するこんな情報も見てみてください。
こちらです↓↓↓ (^^)/

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。m(_ _)m
💚

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