⑳年 麻緞通 穂波
2024年noteはじめました宣言から幾年月。
何から書き始めれば良いかかんがえあぐねている日日まあまあ好緞好日。
ふと、2024ニイゼロニイヨンの数字に引っかかりまして気づきました、穂波シリーズがグッドデザイン賞受賞から20年です!びっくり!2004グッドデザイン賞受賞ですから
あ、はじめまして、ご紹介遅れました、月山緞通という敷物をつくっています穂積繊維です。今後とも宜しくお願いします。
◯麻緞通「穂波シリーズ」は2003年の山形エクセレントデザインセレクション2003でエクセレントデザイン大賞を受賞しました。
言い伝えによりますと当社の黄麻(ジュート)を使った麻緞通は1983年頃から作り始めていますので麻とウールの「穂波シリーズ」まで20年がかかっています。その麻緞通は,戦後から作っているウールの敷物を少し夏向けにするために麻紐を使ってみたことがきっかけで作り始めました。山形県はサマーニットの産地ということでアパレル製品のへの目線を下向きにして直向きに夏向けじゅうたんとして開発したとのことでした。
それ以前は大きな建築物のウールカーペットなどの下請け仕事が多く、麻緞通を作り始めてからは並行して全く別の用途で温泉の脱衣場や夏の玄関マットなどで使われていました。それから90年代後期大きな仕事が減っていった時期に様々な新製品開発に着手しました。
山形に東北芸術工科大学が1992年開学ということもあり、山形県工業技術センターなどの協力で産学連携の開発の試行錯誤を続けます。
麻とウールをストライプにした麻波(あさなみ)というラグも作られていました。(画像探し中)
その時期にできた製品が麻のベースにウール犬のモチーフのエフスタイルのHOUSEです。
詳細はエフスタイルの仕事│アノニマ・スタジオ|中央出版株式会社 https://www.anonima-studio.com/books/craft/f-style/
で、麻とウール2つの素材のマットが生まれました。
サライ 2003年 7月17日号 14 【美味しく食べる、古今東西の知恵 豆腐百珍】
◎特集 足元さらり、自然素材が心地よい 涼をとる伝統敷物
その後、この記事で「麻緞通」を取り上げてもらって、その後の販売につながっていくのですが、その中に「明治10年の第1回内国勧業博覧会以降、日本製の麻殺通が欧米で人気を得た、と記録がある。」との記載がありました。とてつもなく気になる情報です。
なぜなら山形県のいわゆる緞通はだいたい昭和以降のモノなのです。
調査を進めますとその麻緞通は堺緞通であることがわかります。
この書籍によりますとその堺緞通の麻緞通はとても興味深いことに、どうやらリサイクルだったということがわかります。
『輸入された古米袋、種子袋、木綿袋などの「解し糸」をつかった。』(P16)
この書籍には犬毛緞通、牛毛緞通などとても興味深いのでぜひ読んでみてください。
この書籍のなかにちょっとだけ「陀牟都宇」が出てきます。それを調べると↓
箋注倭名類聚抄 : 10巻 六
書誌情報:
著者
狩谷棭斎 著
出版者
朝陽会 (印刷局内)
出版年月日
大正10 再版
陀牟都宇 と呼ばれる「毯」というモノがどうやら緞通だということのようでございます。
敷物の文化史 岡崎喜熊 著
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001497117
も色々と書いてありますので、ぜひ。
閑話ソレハサテオキ休題。
夏のさらりとした感触の「麻」と柔らかくふんわりと気持ちいい「ウール」を織り上げた「穂波シリーズ」が20年もの日月のご愛用ご愛顧いただきありがとうございます!
よろしくお願いいたします。
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