【猫ロジ60秒の考察 #05】 ネコは「しあわせ」に冷たい
ロジは、さばさばした女猫である。
スヌーピーの絵本『しあわせは あったかい仔犬』を読む。
傍らには、うつらうつら居眠りをするロジ。
心地良い寝息のリズム。
至福の時間。
ロジの鼻先に絵本を持っていくと、
クンクンと鼻が動く。
紙の匂い、インクの匂い、
新しい本の匂い。
絵本の中身まで吸い込んだのか、
満足そうに眠りに落ちる。
ロジに顔をくっつけて、
匂いを吸う。
かすかに、けれど確実に、
低いうなり声が聞こえてくる。
「うっとうしいわね」と言っている。
わかってる。でも止められない。
ロジは寝返りを打ち、パンチを繰り出す素振りをする。
いいじゃない、もう少し。
しあわせに浸りたいわたしは粘る。
フンギャアッ！
けんもほろろの意志を吐き捨て、
猛ダッシュで逃げられた。
遠退いていく。
しあわせは片思い。
それもしあわせ♡
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