レビュー『情報の「目利き」になる!』
情報があふれる現代、情報を吟味する「メディア・リテラシー」の重要性がましています。
なぜ「メディア・リテラシー」が重要なのかというと、誤った情報に簡単にダマされなくなるから。
そんな「メディア・リテラシー」を高めるための本が本書で、週に30冊の本を読み、40時間テレビを見ている著者が、「情報」の扱い方について教えてくれます。
「情報」はどんな人にも関わりがあるので、情報にダマされたくない、自分の考えを持ちたいと考えるすべての社会人や学生におすすめできます。
著者は、「アウトプットこそがインプットの前提」であるとし、まずは、みずからが立てた仮説をベースにして、情報を処理する必要があるとかたります。
そもそも「考える」という行為が、仮説をつくって検証することなので納得。
そして、情報の目利きとなるために、著者流の「旅」への考え方が参考になりました。
著者いわく、旅は「多比」であり、旅の本質とは「多くを比較すること」。
多くの比較によって、仮説づくりや仮説の検証が可能となるので、旅は多ければ多いほうが良いということになります。
ですので著者は、去年よりも旅への支出をあげる「運賃支出向上運動」なる自分ルールをさだめ、去年よりも今年、今年よりも来年、と毎年旅費の額を増やしていっています。
この「運賃支出向上運動」を知って、自分も思わず旅にでたくなりました。
本書は、著者のWEBサイトに送られた質問に対して、著者が解答しているので、読みやすかったです。
なおかつ、質問も一般読者からのものなのでリアリティーがあり、自分が疑問に思っていたことや、知りたかったことを代弁してくれていました。
ただこの本、なぜかアマゾンでの評価は低いんですよね。
否定的なコメントを読んでいると、本書の即効性についての疑問が多いと思いました。
注意が必要なのは、本書はノウハウ本ではなく、どちらかというと姿勢やマインドセットの本なので、即効性は低いということ。
ですので本書を読んでも、すぐには情報の「目利き」になれるわけではありません。
それでもぼくは楽しめましたし、参考になる点も多かったので、古い本ですが今回紹介させていただきました。
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