鉛筆ってなんかいいよね〜鉛筆の歴史について調べてみた
今日はぼくの大好きな文具、「鉛筆」についての紹介したい。
小学生の頃に使って以来、それからは大学生まではシャーペン、そして社会人になってからはボールペンと使用する文具が変遷してきたが、現在はまた鉛筆を使うようになった。
鉛筆の良さをざっと上げてみると、安価であることや、軽さ、そして鉛筆を寝かせると太い線も描けることや、削る楽しみと使用するごとに縮んでいく達成感みたいなもの。
木が素材なのもいい。
ありふれた存在の鉛筆だが、ダ・ヴィンチの画集の中で、彼の描いたスケッチのわきに画材の記載があるのだが、その中に鉛筆の記載がないことに驚いた。
ルネサンス期に鉛筆はまだ存在していなかったのだ。
鉛筆はあまりにもありふれた画材・文具ゆえに、ルネサンスの時代に存在していなかったのは不思議な感じがする。
そこで、鉛筆の歴史について詳しく知りたいと思い『ザ・ペンシル・パーフェクト』を手に取った。
一番古い歴史を遡ると、黒鉛(グラファイト)自体は新石器時代から陶器の絵付けに使用されていた。
しかし黒鉛の鉱床が発見されたのは1565年頃で、場所はイングランドのカンバーランドという場所だ。
その地を襲った猛烈な嵐によって偶然発見された。
発見者は不明という。
その鉱床の発見から約100年ほど、その物体は科学名を持たず、呼び名さえなかったという。
グラファイトと名付けたのは、18世紀の鉱物学者A・G・ウェルナーだ。
「書く」を意味するギリシャ語の「グラーフェン(graphein)」から着想を得て、黒鉛を「グラファイト(graphite)」と命名した。
実際に木軸鉛筆がいつ誕生したかは詳しいことは分かっていない。
ただ言えるのは、17世紀にフリードリヒ・ステッドラーが、日用品として鉛筆を生産・販売を開始した。
彼の作った工房がのちにステッドラー社である。
本書を読んで、鉛筆がより魅力的に見えるようになった。
単価が安くシンプルな作りなのに、とてつもない技術を使って生産されている。
黒鉛は単体だとツルツルして汚れやすいが、木で包めば汚れにくい。
また、木で包むことで黒鉛の必要量も減らせ、先を尖らせれば詳細な描写もできる。
そして何より黒鉛が折れにくい。
とても考え尽くされている。
デッサンの時は、肥後守(ひごのかみ)と呼ばれる簡易折りたたみ式刃物(ナイフ)で鉛筆を削るのが好きだ。
手軽に工作している気分になることができる。