レビュー『書くことが思いつかない人のための文章力』
noteに毎日投稿するには、ネタが切れがよくおきる。
というか、毎日ネタ切れ状態だ。
ネタのストックが欲しいと考えていたときに目に入ったのが本書。
大きく分けると「書くことを見つける」方法と、「文章を書く工夫」で構成されている。
第1章では、講義形式で読者に「記憶を描写する」ことを練習。
第2章では、ドラマ「北の国から」の一場面をテーマに、物に感情を託す書き方や、伝わる文章の秘密について学ぶ。
第3章では、文章の組み立て方と、書く手順について。
著者は長いあいだの記憶に残る体験を重視し、「思う」ことより「思い出す」ことを推奨している。
そして、心情吐露や説明はいらず、描写が大切と述べる。
細部に目をこらして描けば、真に迫り、たとえば、「さびしい」と書きたくなったら、さびしさを表わす「物」を描写してそれを伝える。
本書でいちばん参考になったのは、見方や視点を得る方法。
何か体験をし、心が動くような感動したことがあれば、下記で分類して、収集することが勧められていた。
①納得
②共感
③驚き、不思議
ネタ切れになるときは、収集したものを見返せばよい。
著者は毎日新聞で編集委員を担当している近藤勝重氏。
本書では例題も豊富で、ネタが浮かばないときの引き出し方から、共感を呼ぶ描写法、書く前の構成メモの作り方まで、すぐ使える文章のコツが満載。
自分には特別な経験がないと考える人でも、うまい引き出し方さえわかれば書けると思える本だ。
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