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レビュー『未来のお金の稼ぎ方』

テクノロジーの急速な進化により、「お金」自体が大きな変革の時を迎えようとしている時代。

長く親しんだ紙幣は形を変え、その使い方や稼ぎ方も新しいステージへ進んでいる。

そんな新しい時代に必要な知識を伝授してくれるのが本書。

将来のお金やキャリアに不安や迷いのある人にオススメだ。

日本のヤバさ

増加している世界人口とは逆に、日本の人口は急速なペースで減少。

現在約1.2億人の人口が、2050年には約9500万人、2100年には約4700万人と推測されている。

歴史上でみても、この変化は類を見ない極めて急激な減少だ。

人口減少にともない経済自体も縮小していく。

国としての購買力が落ち、賃金も低下。

旅行や飲食、あらゆるサービスの需要が減っていき、活気が失われていく。

そして、少子高齢化社会で困るのは「年金」だ。

日本の年金は、現役世代の支払いが高齢者に渡る「賦課方式」とは別に、さらに税金も投入されている。

人口が減少し、少子高齢化が進んでしまうと、年金の先細りはどうしても避けられない。

お金とテクノロジーのメガトレンド

ぼくたちが目撃しているのは、最初からデジタルで発行されるお金が誕生する姿。

我々が長く親しんだ紙幣が、次の形に変わろうとしている。

たとえば、暗号資産・CBDC・ステーブルコインといった次世代マネーだ。

さらに、お金の形だけでなく、その使い方や稼ぎ方にも新しい流れがおきつつある。

そんな激流のなかで、見失ってはいけないのがお金の本質、すなわち「信用」だ。

お金は自分の人生を豊かにするための道具に過ぎず、表面的な数字に騙されないためにも、お金の本質を理解することが重要だ。

そのうえで、お金とテクノロジーのトレンドを知っておくことが、お金の新時代にあたって、最低限持っておきたいお金のスキルといえる。

未来のお金のスキル

上記でみたように、日本で暮らすぼくたちは、史上初の超少子高齢化、超人口減少という時代を生きていくことになる。

生涯、お金に困らずに生きていくには、自分が50歳、80歳、100歳になる頃の姿を、できるだけ想像してみることが有効。

そのうえでお金のスキルを鍛えていくことが重要だ。

そして、投資の本質は、金融商品で利益を上げることだけではなく、自分の経験を増やすこと。

つまり、期待する企業や商品、サービスにお金を使っていくことが大切と語られる。

もうひとつ重要なのが自分自身にも投資していくことで、具体的には、新しいスキルを身につけることだ。

著者

著者の児玉 隆洋(こだま たかひろ)さんはABCash Technologiesの代表取締役社長。

宮崎県出身で、2007年、サイバーエージェントに新卒入社。

その後AmebaBlog事業部長、ABEMATV局長などを歴任した人物だ。

2018年にABCash Technologiesを設立し、お金のトレーニングスタジオABCashはパーソナル金融教育で日本最大級の累計受講者数を誇っている。

そんな著者が、今起こりつつあるお金の変化に向けて、少しでも豊かな未来を手に入れる手引書として執筆したのが本書だ。

おわりに

本書では、テクノロジーの観点から書かれたお金の本で、未来のお金の稼ぎ方や貯め方、はたまた使い方や増やし方について紹介。

金融リテラシーの重要性をひしひしと感じ、良い刺激となる。

あらためてキャリアプランについて考える上で参考になった。


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