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レビュー『ポートランド地図帖』

先日もポートランドを取り上げたので、今回はとっておきの一冊をご紹介。

本屋でたまたま発見し、一瞬で虜になりました。

人気の街・ポートランドをテーマに、街に潜む物語を、美しいインフォグラフィックで描いた本です。

ポートランドに興味のある人はもちろん、100を超えるインフォグラフィックマップが掲載されているので、情報の可視化、インフォグラフィックスに興味のある人にうってつけです。

ポートランドは、「住みやすさ全米No.1」としてしばしばメディアで取り上げられる街。

「風変わりであれ(Keep Portland Weird)」というスローガンを持ち、オシャレな街として旅行者を惹きつけてやみません。

それではなぜポートランドはそれほど魅力的なのか?という質問に、いろいろな視点を与えてくれるのが本書。

「地図というのは、人々が場所をどのように見ているのかを表現するものであり、それは場所そのものではない。」
と語る著者。

その言葉通り、本書に載っている地図は様々な情報を伝えると同時に、「隠れた社会のつながり」を明らかにし、読み手の想像力を刺激します。

本書の著者はポートランド州立大学に努める二人の地理学者。

地図をつうじて「ポートランドらしさ」とは何かを探求した成果が本書。

デザイン性の高いグラフィックと地理学の専門的立場からまとめ上げており、地理的想像力をかき立てられました。

グラフィックとしての表現力が高く、こんなに多種多様な表現手法があるのか!と驚かせてくれる本で、パラパラと見るだけでも楽しいです。

それぞれの地図に発想力の豊かさとユーモアのセンスを感じ、まさに「地図の可能性」をひろげる本だと思います。


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