レビュー『生成AI 社会を激変させるAIの創造力』
本書はズバリ、いま流行りの生成AIがわかる本。
近年、企業だけではなく一般人までもが商業活動に利用しはじめた生成AI。
ChatGPTが脚光を浴びているなか、文章生成AIだけではなく、画像生成AI、音楽生成AIといった、多種多様な生成AIが誕生している。
この技術はすでに人々の生活や働き方に影響を与えはじめており、それを本書では広く浅くとっつきやすく扱っている。
AIの歴史を紐解きながら、色々な生成AIサービスが紹介されており、ザックリと全体像を知りたい人にオススメだ。
大量の情報を学習し、そこから任意の情報を出力するだけではなく、組み合わせて何かを生み出す生成AI。
現時点では人間にはるかに及ばない部分もありながら、すでに人を超えた部分もある。
特別な訓練を受けていない者が生成AIを用いて、プロ顔負けの音楽、絵画、イラスト、アニメーションを生み出し、それを販売するケースも。
最近だと、AI生成のグラビアアイドルを積極的に売り出す出版社もあらわれた。
小説の執筆にも積極的に生成AIをもちいている作家もいるほど。
本書を読み、特に参考になったのがChapter2で、具体的な実用的サービスが紹介されている。
そして、これから実際にさわって見ようと思ったAIサービスは以下だ。
・Synthesia:動画プレゼン
・Control net:Stable Diffusionの拡張機能
・Bing AI:ChatGPTのようなもの
・Jasper:SNS用の記事作成
・Sendsteps:資料作成
・HUMATA:PDFの要約
・Scispace:論文の要約
Scispaceを活用した論文の要約や、Sendstepsのような資料作成ツールは、時短のために、今後欠かせないツールになりうる。
そしてこれらの生成AIの技術を上手く使えば、人間の教師をはるかに超えた、よき導き手にもなるポテンシャルを秘めている。
まとめると、本書は今話題の生成AIについての知識が得られる本。
生成AIの現状の使われ方や今後の評価・課題について、イメージをふんだんに使用しながら例を挙げて紹介しており、わかりやすい。
ぼくたちの生活にこれから急速に浸透してくるであろう生成AIについて、手っ取り早く知るにはうってつけだ。