「社会科学」と「自然科学」の違い
本を読んでいると「社会科学」や「自然科学」という単語を見かける。
ぼくは経済学部出身だけれど、 経済学がどちらに分類されるのかさえ知らなかったので、それぞれの違いを調べてみた。
すると、学問分野の区分けがわかりやすく図解されたものを見つけた。
『独学大全』を書いた独書猿氏のサイトだ。
「自然科学」の研究対象の振る舞いは、ほとんど理論や法則の影響を受けない。
人間の活動の影響をうけないともいえる。
「自然科学」には物理学、化学、生物学、医学、農学、地学があてはまる。
対して「社会科学」は、人類の営みそのものが研究対象となり、研究対象の振る舞いは、理論や法則の影響を大きく受ける。
「社会科学」には法学、政治学、経済学、経営学、社会学が代表的な学問分野だ
上記サイトで紹介されている表は「理系と文系の区分」、「humanities と the scienceの区分」、「本質主義(essentialism)と構成主義(constructivism)の区分」で区切られている。
理系と文系の区分は「日本だけ」というのは知っていたが、このように分割されていたとは知らなかった。
日本は後発国として、西洋からの「制度移転」と「技術移転」を担う、それぞれの人材を速やかに育成することを優先したため、「文系」と「理系」とに分けられた。
「文系」の中心は「法学部」が担うことになり、制度づくりが「文科系」に握られたので「理科系」は冷遇されるようになったとのこと。
その後輸入された「社会科学」の心理学、人類学、言語学、社会学、は、「人文科学」として文学部におさめられたという歴史が面白い。
ちなみに数学は「形式科学」と呼ばれる分野に属する。
そもそも高校時代に文系と理系の選択も、文系のほうが簡単そうだから、という安易な気持ちで選んだ。
現在はプログラミングをやっているので、高校の時に理系に進んでおけばと少し後悔している。