小さな子の遊びレシピ① お家編【ボンテンプリン】
用意するもの
*ボンテン(大きさ適当、50個以上)
*底に丸みがあるゼリーなどの空き容器
以前の仕事仲間が、お子さんの動画を送ってくれた。
私が贈った出産祝いのおもちゃの出番がようやく来たとのこと。その様子を撮影してくれたのだ。
遊びが成功したときのお花のような笑顔。なんて幸せそう。
こちらの免疫まで上がりそうよ。ありがとう。
酷暑だろうが、コロナ渦だろうが、戦争があろうが、せめて子どもには、自分の生きている世界は素晴らしい!と少しでも感じて育ってほしい。
ちょっとでも自由に遊ぶ時間を持って、無心に何かを見つめたり、役に立たないものを一生懸命作ったり、成功して得意げになったり、失敗して癇癪起こしたりしてほしい。
娘二人が大きくなった今、小さな生活圏内でそんなふうにできる時間は思いのほか短かった、と思うから。
娘たちの幼少期、手間も費用もほとんどかかっていないのに、しばらく夢中になった遊びがいくつかある。
コロナ渦で負担を強いられている子育て中のお家や、いつか子どもを持った娘たちが試してくれればいいな、と思いnoteに残しておくことにする。
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長女が1歳の終わり頃、余っていた手芸材料をおもちゃ代わりにして一緒に遊んでみたら、想像以上に万能で、長いお付き合いになった。
手芸屋さんで安価で売っている「ボンテン」というカラフルで柔らかい化繊の玉。
黄色は卵、赤はトマト、ピンクは桃に見立てたりして、ある時はぬいぐるみたちのご飯になり、別の日は「節分ごっこ」の豆にもなった。
何かで怒った娘が、よく部屋中にぶちまけたりもした(食事をぶちまけられるより、よほど助かった)。
そのうち、砂場遊びみたいに、容器にぎゅーっと詰めてパカっとひっくり返すとプリンができること発見した娘。
そこから飽きることなくプリン作りに精を出し始める。
そっとそっと容器を外して、プリンができた時の喜びようと言ったら。
型崩れ、または容器の形状が悪く中身が出てこない、なんてことがあると大変。悔しがって大泣きした。
その真剣なさまは、2年近い人生のすべてをプリン作りにかける鬼パティシエのようで、見ていてもうほんとに愉快だった。
小さい子をこんなふうにさせる「遊び」って侮れない。
食べ物は体の栄養だけど、遊びは心の栄養なんだとしみじみ。
そういえば、辛い環境で遊び心を最大限駆使して息子の心を救った、映画 Life Is Beautiful のお父さんは、育児中私の理想だった。
我が家ではボンテンを「プリン玉」と呼ぶようになった。
チビパティシエのために、ユザワヤに行くたび私はせっせとプリン玉を買い足した。
プリンもだんだん進化。
久々にプリン玉を出してみたので再現してみると、こんな感じ。
つまみやすさがちょうどよかったらしく、娘はこれでお箸も習得してしまった。なんと想定外に優秀なおもちゃなのだ。
長く夢中で遊べたものは、だいたい本来おもちゃではないものが多かった。その中でもこのボンテンは思い出深い。
その子自身が作らなくても、大人が作ってあげたら喜ぶと思う。
注意
① 幼児の場合はパクっと食べたりしないよう、必ずそばで見守る。目を離すと自分の鼻の穴に詰めたりする場合もあり。
② 使う容器は底に丸みのあるものを使用する。エッジがあるとプリンが出てこなくなる。
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