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Photo by
ibitsuka
それぞれの声の色
わたしは生後数ヶ月の頃の記憶が少しある。
大家族の中で生まれたので家族の色んな声が飛び交うけれど
それらをかき分け母の声だけを特別に聞いていた。
ひたすら母の声を探していた。寝ているときも耳は起きている。
わたしは、母の母乳を飲んでいた。
味も覚えている。
母は話しかけてくれた。その声を覚えている。
2人だけの世界
母の声色を敏感に分析していた。
わたしに愛情を示した声、楽しんでいる声、怒ってる声、疲れた声。ぜんぶ聞いていた。赤ちゃんの聴覚は鋭い。
それが、わたしは今でも声色から読み取ることをしている。ずっと残っている本能みたいなもの。
人の声色を分析して、状態や機嫌をチェックしている。
声を聞けば、どんな人か分かる。
体を振動させて出す声は、その人自身であり
わたしは、言葉を通じて声の色を感じている。
たまに、言葉の情報と
声の情報が一致していない人がいる。
そういう人と話すと、わたしは混乱して言葉は入って来ない。
声の色の情報の方が本心に近い。だから、声の色の情報で感じた内容で返事をすると
相手はたいてい怒る。
わたしが人とコミュニケーションをとる時に、怒らせてしまうのがほぼこういう感じです。
コミュニケーションを言葉だけだと思ってる人が多すぎる。言葉は補足にしかすぎない。
だから、あまり上手く使いこなさないようにしている。わたしの言葉は幼稚なのですが、幼稚の方が色んな人と話せると思っています。
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