養生訓 巻第五 五官 鳳凰堂流解釈㉓
原文を現代文に改変
目鼻口は面上の五竅にて、氣の出入りする處、氣もれやすし。多くもらすべからず。
尾閭(びりょ)は精気の出る所なり。過ぎてもらすべからず。
肛門は糞氣の出る所、通利ありて、滑泄を忌む。
凡そ七竅皆閉じ固めて多く氣を漏らすべからず。
只耳は氣の出入なし。然れども久しく聴けば神を損なう。
鳳凰堂流意訳
目鼻口は顔にある五穴とされ、氣が出入りするところである為、氣が漏れやすい。
従って、氣を多く漏らさないように注意すべきである。
尾骶骨は精気が出る所である為、出し過ぎないようにする。
肛門は糞が出る所である為、通りはあるが、滑らかすぎるのは良くない。
七竅(七穴)は全て、閉じ固める事が仕事であり、多く漏らすところではない。
但し、耳には穴が通っておらず物質の出入りがないが、長い間聞く事で神が失われるという点は心しておくと良い。
鳳凰堂流解釈
五穴(目、耳、鼻、口)は渾沌の王が7日かけて印(官)を付けられた場所。
全て出入りがある為、頻繁に出入りするようであれば未病に類する状態になります。
普段からどの程度出入りしているのかを観察すると良いです。