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養生訓 巻六 慎病 鳳凰堂流解釈⑳


原文を現代文に改変
冬は天地の陽氣閉じかくれ、人の血氣おさまる時なり、心氣を閑にし、おさめて保つべし。

あたため過して陽氣を發し、泄すべからず。上氣せしむべからず。

衣服をあぶるに少し温めて良し。熱きを忌む。

衣を多く重ね、又は火氣を以て身を温め過すべからず。熱湯に浴すべからず。勞力して汗を發し、陽氣を泄すべからず。

鳳凰堂流意訳

冬は天地の陽氣が閉じ隠れて、人の気血が体内におさまる時である。

心氣を穏やかにし、治めて保つ事が大切です。

あたため過ぎて陽氣を發し、泄さないようにする、上氣させてはいけません。

衣服をあぶる事てま少し温めるのは良い。熱いのは良くない。

衣服を多く重ね着し、又は火氣で身を温め過すぎないようにすること。

熱湯に入らないこと。

労働で労力を使いすぎ陽氣を泄らしてはいけない。

鳳凰堂流解釈
冬の身体に対する養生の基本概念が書かれています。

冬は閉臓、固渋と言われます。外気が冷える為、身体は熱を出さないように頑張って毛穴を閉じ、身体を硬くしています。

その為、多少温かくする事で身体の固めすぎは防げますが、温かくなりすぎると毛穴が開いて熱を逃がしたり、

体内に熱が溜まりすぎると、汗をかいて逆に冷やしてしまったりします。

風呂上がりに冷たい物が欲しくなるのは、体内、特に胃に熱があるからです。

むやみに冷たい物を飲んだり食べたりすると、今は気持ち良くても春に花粉症や鬱になりやすくなるので、しっかりと身体と対話してバランスを取ることが大切です。

今の快楽を取るか、将来の安寧を取るかの二択です。

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