養生訓 巻第八 養老 鳳凰堂流解釈⑧
原文を現代文に改変
老人は體氣弱し。是を養うは大事なり。
子たる者つつしんで心を用い、おろそかにすべからず。
第一心に背かず、心を樂しましむべし。是志を養う也。
又口腹の養におろそかなるべからず。酒食精しく味よき物をすすむべし。食の精しからざる、あらき物、味あしき物、性あしき物をすすむべからず。
老人は腸胃弱し、あらき物にやぶられやすし。
鳳凰堂流意訳
老人は身体の気が弱くなっている為、この気を養う事は大切である。
子であれば慎んで、心を用い、おろそかにしてはいけない。
第一に心に背かず、心を楽しませる事。これによって志が養われる。
又口腹の養いをおろそかにしてはいけない。
酒食は繊細で味が良いものを勧める。
食が繊細でないもの、粗いもの、味の悪いもの、性味が悪いものを勧めてはいけない。
老人は腸胃が弱い為、粗いものに破られやすいからである。
鳳凰堂流解釈
人は生まれてから死ぬまでのダイナミックな気の循環としては、生長壮老死と言われるように、徐々に大きく強くなり壮で転換して、小さく弱くなっていきます。
老人は肉体的にも、それを養う消化器も徐々に弱くなっていく事を自覚して食は良いものを少しにしていき、終活に向けて本当の喜びを得られる事を主体にしていく事が望ましく、子はそれを助けるのが務めだと言う事だと思います。
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