CoCシナリオ「奇妙な京都」

シナリオタイトル|奇妙な京都

作成者|ミルチ

〈備考〉

・クトゥルフ神話TRPG準拠シナリオ。現代日本が舞台。タイトルの「奇妙な京都」には、「奇妙な共闘」「奇妙な教徒」などの意味をダブらせています。

・情報共有や移動にも必ず時間経過させる(分量や移動量に合わせて30分から1、2時間程度ずつ)。京都の地理感がわからなければ、毎回ダイスで30分、1時間、2時間と経過時間を決めるのがよいかと思います。

・情報共有はロールプレイで行なうことを推奨する。ロールプレイで行なうことに決まった場合、KPもやる彦としてガンガン参加しよう。また、情報共有の場所として、《鳴島珈琲店》をKPは激推しすること!(うさんくさいくらいに!!)

・探索3日目の夕方を迎えた時点で、「日本神王会」の名前を知ってすらなければ強制終了(仕事が始まるなどして、日常に返させる)。NPC死亡という意味でのデッドエンドではないが、探索可能日が3日間であることを伝えておこう。

・探索は基本的には毎回17~19時頃に終了させる(ネットや手に入れたものを読む、情報共有などは可)。睡眠は8時間程度とらせ、従わなければすべてのロールにペナルティ(-20)を加える。

・【歴史】技能が頻出する。探索者は【歴史】に割り振らなくとも、キャラ設定として歴史に興味を持っていることが望ましい。推奨技能は、探索・交渉系技能一般が必須。警察探索者を作ることを推奨する。地元探索者でも構わないし、旅行者でもよい。戦闘があることも伝えよう。

・また、《》で表記したのは場所を意味し、【】は技能値のロール表示に用いた。なお、本文では、【言いくるめ】【説得】【信用】をまとめて、【話し上手】ロールと称する。

・シナリオ改変は歓迎です。リプレイ化、動画化等もぜひ。公開する場合は、このページへのリンクと作者名の明記をお願いします。また、公開した旨を、ツイッタ のリプライや、noteのコメント欄などで教えてくださるととても嬉しいです。飛んで見に行きます。

・プレイ時間は、3-4時間程度。(意外とかからないのです)

〈物語の背景〉KP向けの情報

京都府立博物館に新館ができた。探索者たちはその展示を見に行くことになる。内容は、特別展示「菅原道真と京都――菅原道真の新しい姿」と常設展示「京都の歴史―古代から現代まで」。

1年半ほど前に、ある絵巻が発見された。どの書物にも言及がなかったため、存在すら知られていなかった。今回の展示は、その絵巻の一般公開と、研究成果の披露を兼ねている。

絵巻に発見についての経緯は以下の通り。

中京区の桑原にある、菅原和子(菅原道真の子孫)の家に、布袋ニルヤは研究者として突然現れた。ニルヤは、日本中世史の研究者で、和子の話を聞きに来たのだ。テレビの取材などで慣れていた和子はニルヤとしばらく話していた。ニルヤは聞き手にまわり、和子の世間話を聞いているだけだったにもかかわらず、ある時、ふと思い立ったように立ち上がり、庭を掘ることを許可してほしいと頼んできた。

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