谷川嘉浩

京都市在住の哲学者。たにがわよしひろ。 Twitter: @houkago_kitsune Instagram: @yshr.tngw bluesky: @hithisisacat.bsky.social

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京都市在住の哲学者、谷川嘉浩です。 以下のようなジャンルの文章や音声をお届けする予定です。 ・書籍のための連載記事(文章) ・注目の書籍やコンテンツの紹介や読み解き(音声/文章) ・日記(文章) ・執筆や講演の舞台裏(音声/文章) ・過去記事の転載(文章) などなど 開かれた場所でも、閉じられきった場所でもないところで、なんとなくお互いの気配を感じながら、ひっそりと哲学未満のことばたちを作り上げる「工房」や「作業場」のような場所を持ちたいと考えていました。 SNSの喧騒を忘れて、言葉を作ることにこだわる場所です。 メンバーシップを始めた最大の目的は、書籍執筆にあります。何もないところから言葉を作り出すプロセスには、伴走してくれる人が必要です。 言葉を作り上げていくプロセスは、地味で静かです。谷川の日常に付き合っても構わないという方、お待ちしています。 月ごとに内容や本数に多少の偏りがあるかもしれません。その点ご承知ください。(3回以上は更新したい気持ち)

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    初月無料 人数制限あり

マガジン

  • 翻訳とかまとめる

    ウェブで公開して構わないものを訳しています。投げ銭だったり、一部公開だったりします。 課金してもらえたら、チーズケーキ買って帰る幸せが得られます。

  • 京都でも生活は続く。

    京都で暮らすと見られるもの。観光客の後頭部、遠巻きに人間を見つめる猫と、キノコの生えた街路樹、回収の遅い郊外の生活ごみ。

  • Under Construction LOUNGE

    • 10本

    Transit Library(ただ今、建設工事中)の Lounge でのコミュニケーションの蓄積です。

  • クトゥルフ神話TRPGのシナリオ置き場

    しがないシナリオ作者です。全文公開のやつもあります。

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メンバーシップをはじめるよ

はじめまして。京都市在住の哲学者、谷川嘉浩です。 noteのメンバーシップをはじめます。「哲学の工房」という名前です。 以下のようなジャンルの文章や音声をお届けする予定です。 開かれた場所でも、閉じられきった場所でもないところで、なんとなくお互いの気配を感じながら、〈哲学未満のことば〉を〈哲学のことば〉へと作り上げていく「工房」のような場所を持ちたいと考えていました。 SNSの喧騒を忘れて、言葉をつくることにこだわりたいと思っています。 メンバーシップを始めた最大の

    • 今はもうないケータイサイトの掲示板の言葉が、私をここに連れてきた

      中学生のとき、エウレカセブンというアニメにハマってしまって、そこからそれが参照している小説を読んでみたり、ミュージシャンを調べて他の曲も聴いてみたりした。 他のアニメと違って感じられたのは、そこにたくさんの世代が登場していたこと。主人公たちはそれこそ中学生だけど、お兄さんやお姉さんのような世代が取り囲んでいるかと思えば、その隣にはその世代を見守ってサポートする年長世代がいて、かと思ったら未就学児くらいの子どもが出てきたりする。 エウレカセブンについてケータイで検索している

      • レベッカ・ソルニットの文体的特徴と、これからの知識人

        はい、今回のテーマは「現代における知識人と、ソルニットの文体的特徴」。 知識人。英語だと、intellectual。インテリってやつですね。英語圏には「公共的知識人」(public intellectual)という言葉があって、日本語の研究書でも時折見かけることがあります。公衆に対して責任を負い、その国や地域、その言語圏の言論に影響を及ぼし、言論を形作り、リードしていく存在。 2024年の5月くらいに、朱喜哲さんと対談をしました。『人類の会話のための哲学:ローティと21世

        • 共著『働き方と暮らし方の哲学』が出たので、原稿に盛り込まれずに消えた、まとまりのない無用なメモ、12,000字を公開して振り返る。

          新刊が出ました。 『暮らし方と働き方の哲学』という本です。丸善出版から刊行され始めた、「未来世界を哲学する」というシリーズの1つです。独立して読むことができます。 原稿としては、3万字くらい書いたはずなので、割と読みごたえがあるはず。目次は次の通り。 それぞれの章も独立して読むことができます。 シリーズの特徴としては、男性に偏りがちな人文系の入門書にあって、かなり稀有なほど、女性と男性のバランスが考慮されていること。こんなこと言わなくていいくらい当たり前に、書き手の多

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        • 今はもうないケータイサイトの掲示板の言葉が、私をここに連れてきた

        • レベッカ・ソルニットの文体的特徴と、これからの知識人

        • 共著『働き方と暮らし方の哲学』が出たので、原稿に盛り込まれずに消えた、まとまりのない無用なメモ、12,000字を公開して振り返る。

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          今はもうないケータイサイトの掲示板の言葉が、私をここに連れてきた

          中学生のとき、エウレカセブンというアニメにハマってしまって、そこからそれが参照している小説を読んでみたり、ミュージシャンを調べて他の曲も聴いてみたりした。 他のアニメと違って感じられたのは、そこにたくさんの世代が登場していたこと。主人公たちはそれこそ中学生だけど、お兄さんやお姉さんのような世代が取り囲んでいるかと思えば、その隣にはその世代を見守ってサポートする年長世代がいて、かと思ったら未就学児くらいの子どもが出てきたりする。 エウレカセブンについてケータイで検索している

          今はもうないケータイサイトの掲示板の言葉が、私をここに連れてきた

          レベッカ・ソルニットの文体的特徴と、これからの知識人

          はい、今回のテーマは「現代における知識人と、ソルニットの文体的特徴」。 知識人。英語だと、intellectual。インテリってやつですね。英語圏には「公共的知識人」(public intellectual)という言葉があって、日本語の研究書でも時折見かけることがあります。公衆に対して責任を負い、その国や地域、その言語圏の言論に影響を及ぼし、言論を形作り、リードしていく存在。 2024年の5月くらいに、朱喜哲さんと対談をしました。『人類の会話のための哲学:ローティと21世

          レベッカ・ソルニットの文体的特徴と、これからの知識人

          共著『働き方と暮らし方の哲学』が出たので、原稿に盛り込まれずに消えた、まとまりのない無用なメモ、12,000字を公開して振り返る。

          新刊が出ました。 『暮らし方と働き方の哲学』という本です。丸善出版から刊行され始めた、「未来世界を哲学する」というシリーズの1つです。独立して読むことができます。 原稿としては、3万字くらい書いたはずなので、割と読みごたえがあるはず。目次は次の通り。 それぞれの章も独立して読むことができます。 シリーズの特徴としては、男性に偏りがちな人文系の入門書にあって、かなり稀有なほど、女性と男性のバランスが考慮されていること。こんなこと言わなくていいくらい当たり前に、書き手の多

          共著『働き方と暮らし方の哲学』が出たので、原稿に盛り込まれずに消えた、まとまりのない無用なメモ、12,000字を公開して振り返る。

          口で説明しても、自転車に乗れるようにはならない。 細野晴臣の『アンビエント・ドライヴァー』ちくま文庫

          なぜか唐突に、細野晴臣さんの文章を読みたいと思った。たぶん、星野源さんのエッセイで出てきたからだと思う。 とりあえず何冊か買ったけど、最初に開いたのは『アンビエント・ドライヴァー』。 ちくま文庫の表紙がかわいい。(なぜかアンビとヴァーだけ文字がでかい) 最初のエッセイ「逃げ場所」が、もう最高だった。 平凡な言葉で、平凡な事柄を賛美しているのに、どうしようもなく非凡に見えてしまうような文章に弱い。

          口で説明しても、自転車に乗れるようにはならない。 細野晴臣の『アンビエント・ドライヴァー』ちくま文庫

          日記:8/1-31「京都に来たばかりの大学生みたいな会話をしていた」

          久々の日記です。前回はこちら。 個人的なことをそこそこな距離感で語れる文体を手に入れるための実験。 8/2 「学生に間違われていた」 京都新聞のコラムが掲載。今回が初めて。 初回は、映画「違国日記」について。ローカル紙の様子は地方によって違うかもしれないが、京都新聞は、いわゆる「エモい記事」が多い。 これをいいと思うかどうかは人によって判断がわかれるかもしれないが、京都新聞のコラムは京都人がよく読んでいることがわかった。「見たよ」って2人に言われた。あんまり新聞でこ

          日記:8/1-31「京都に来たばかりの大学生みたいな会話をしていた」

          哲学の入門的な話をしたよ ver.2

          哲学の入門的な話をしたよ ver.2

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        記事

          口で説明しても、自転車に乗れるようにはならない。 細野晴臣の『アンビエント・ドライヴァー』ちくま文庫

          なぜか唐突に、細野晴臣さんの文章を読みたいと思った。たぶん、星野源さんのエッセイで出てきたからだと思う。 とりあえず何冊か買ったけど、最初に開いたのは『アンビエント・ドライヴァー』。 ちくま文庫の表紙がかわいい。(なぜかアンビとヴァーだけ文字がでかい) 最初のエッセイ「逃げ場所」が、もう最高だった。 平凡な言葉で、平凡な事柄を賛美しているのに、どうしようもなく非凡に見えてしまうような文章に弱い。

          口で説明しても、自転車に乗れるようにはならない。 細野晴臣の『アンビエント・ドライヴァー』ちくま文庫

          日記:8/1-31「京都に来たばかりの大学生みたいな会話をしていた」

          久々の日記です。前回はこちら。 個人的なことをそこそこな距離感で語れる文体を手に入れるための実験。 8/2 「学生に間違われていた」 京都新聞のコラムが掲載。今回が初めて。 初回は、映画「違国日記」について。ローカル紙の様子は地方によって違うかもしれないが、京都新聞は、いわゆる「エモい記事」が多い。 これをいいと思うかどうかは人によって判断がわかれるかもしれないが、京都新聞のコラムは京都人がよく読んでいることがわかった。「見たよ」って2人に言われた。あんまり新聞でこ

          日記:8/1-31「京都に来たばかりの大学生みたいな会話をしていた」

          哲学の入門的な話をしたよ ver.2

          メンバーシップに加入すると全編(07:01)を視聴することができます。

          哲学の入門的な話をしたよ ver.2

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          愛情は注げても、友情は注げない

          今回の記事は、下記の論考の一部として組み込まれる予定だったものの、実際には使わなかった部分です。 エッセイとしては単独で取り出してもそれなりに読めるので、今回はこうして抜粋してみました。 「注ぐ」ことのできる〈愛情〉と違って、〈友情〉は「注ぐ」ものではないとはどういうことなのかを考えるだけの文章を書きました。 愛情は「注ぐ」のに、友情は「注げない」  この夏に研究者の塩瀬隆之さんの授業にゲストとして招かれ、「友情」をテーマに哲学対話を実施した。学生たちがグループに分か

          愛情は注げても、友情は注げない

          みんなが知らなさそうな、米大統領選関係の記事をここで紹介させてほしい

          アメリカ大統領選挙が11月5日にあるので、それに合わせて連載の記事を書いていました。そこで扱いたかったけど、触れられなかった記事がある。結果として、みんながあまり知らなさそうな話題が集まったので、ここで紹介します。 ちなみに、連載記事はネットで読めるやつだし、ここで紹介するのもネットの記事。 四つ紹介します。①アメリカ人の政治と性欲、②アヒル+ネコ+トランプの画像を生成する人々、③政治家のミームジェネレーターという文化、④共和党は赤、民主党は青というイメージカラーの由来、

          みんなが知らなさそうな、米大統領選関係の記事をここで紹介させてほしい

          映画『ラストマイル』の爆弾犯は、なぜ都心の「バラック」に住んでいたのか——映画『パトレイバー』と、「東京」論を補助線にして

          映画『ラストマイル』をみて、仕事という観点から感想を書いたが、暴力というかテロの観点から何かを語り残したような感覚があって、続きを書いている。 まずはあらすじ。 Amazon.co.jpを思わせる「デイリーファスト」というアメリカ本社のグローバルEC企業の日本支社のとある倉庫が舞台。 その倉庫のセンターを管理する業務を担う満島ひかり(上司)と岡田将生(部下)のところに、ブラックフライデー商戦の主力商品であるスマートフォンが爆発したとのニュースが入ってくる。 原因何か?

          映画『ラストマイル』の爆弾犯は、なぜ都心の「バラック」に住んでいたのか——映画『パトレイバー』と、「東京」論を補助線にして

          効果的利他主義と、寄付するリズムを身体に馴染ませること

          あるときから、寄付について考えることが多くなった。きっかけは、ピーター・シンガーと、ウィリアム・マッカスキルの効果的利他主義(EA)について知ったこと。 こちらは絶版だけど電子版がある。シンガーの方が薄かったはず。 こちらの方がより体系立てている。ちなみに、『スマホ時代の哲学』でも少し言及した。ジョブズのところ。 ざっくりいうと、先進国の人間は、収入の決まった割合を寄付すべきであり、しかも単なる善意や共感でなく効果的な投資先に寄付すべきである、というもの。 大学院生時

          効果的利他主義と、寄付するリズムを身体に馴染ませること

          哲学とは何かについて入門的に話した ver.1

          メンバーシップに加入すると全編(48:04)を視聴することができます。

          哲学とは何かについて入門的に話した ver.1

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          ルシア・ベルリンの小説がまた文庫化されたので、実際に短編を読みながら、どう面白いか7000字くらい使って説明する

          2024年9月13日に、ルシア・ベルリンの『すべての月、すべての年』が文庫化されましたね。 表紙の写真が印象的で覚えている方もいるでしょうし、訳者の岸本佐知子さんが好きで注目したという方もいるでしょう。私はかつて『掃除婦のための手引き』を読書会をきっかけに読み、そこですっかり惚れ込みました。 今回とりあげる『掃除婦のための手引き書』は、読書好きには相当話題になりました。2020年本屋大賞〔翻訳小説部門〕第2位、第10回Twitter文学賞〔海外編〕第1位ですからね。 彼

          ルシア・ベルリンの小説がまた文庫化されたので、実際に短編を読みながら、どう面白いか7000字くらい使って説明する

          日記:7/18-30 「不安なレビューの店に不安な気持ちで入るのは楽しい」

          7/21 不安なレビューの店に不安な気持ちで入るのは楽しい この日はまさかのダブルブッキング。そろそろやりそうな気がしていたけれど、片方が数少ない高校時代からの友人だったので、まあいいかという感じ。まあいいのだ。 友人は一年以上前に鬱になって退職し、ずっとゲーム作りをしている。マジかという感じだけど、楽しそうなので、ずっと続けていけたらいいんだろうなと友人として思う。 「働かなきゃいけない」なんて嘘に決まってるでしょ。働くことでしか価値を証明できないという考え方は病んで

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          日記:7/1-17 「言葉の意味をめぐるミステリであり、一人の人間の人生を忘れずにいるための物語でもある」

          好例の日記。今回は7月。まだ雨の多かった時期ですね。 7/1 ディープな焼き肉屋に行く 難波のディープな焼き肉屋に行った。きっと一人だと行かなかっただろうし、縁がなかっただろうなという場所。 すごくモクモクしていて、煙が目に沁みるような古くて狭い場所で、不思議と居心地がよかった。煙が目にしみるのがアトラクションというか、すごく体験的に感じるのが不思議。全身がいいにおいになる。客を燻製にしているかのようだった。 肉がとにかくおいしい。それにお手ごろ。誘ってくれた方に感謝

          日記:7/1-17 「言葉の意味をめぐるミステリであり、一人の人間の人生を忘れずにいるための物語でもある」

          ZINE『暮らしは、ことばでできている』の前書きを公開します。

          このページで紹介するのは、私、谷川嘉浩と、私が声をかけたlotusが編集・発行するZINE『暮らしは、ことばでできている』のまえがきです。 書き手には、夜の羊雲さん、塩谷舞さん、渡辺祐真(スケザネ)さん、木澤佐登志さん、昼間さん、ぃぃさん、吉田ボブさん、山本ほらさん、松本昨さん、そして谷川とlotusがいます。 この中には、文筆家やライター、書評家に哲学者のような「文字のプロ」もいます。他方で、漫画家・クリエイターや編集者、イラストレーター、デザイナー、そして会社員のよう

          ZINE『暮らしは、ことばでできている』の前書きを公開します。