日記:6/1-9「夜は若者だけの時間ではない」
6/1 群馬に行く人生になる
2月の上旬に突然電話がかかってきた。キュレーターの宮本武典さんからだった。面識はない。専攻のウェブサイトに連絡をくれていたそうだが気づかず、大学広報を通して連絡をくれ、その連絡を作品展(卒展とちがって全学年が展示する)前で終電で帰る日々の私は既読スルーしていた。そこに痺れを切らして電話してきたのだ。返事を急かしてきた背景には、フライヤーの印刷や告知の問題があったのだと思う。
その宮本さんの用件は、「群馬のアーツ前橋で話をしませんか」というもので、京都→東京→高崎→前橋という経路で移動すると6時間近くかかる。これはきつい…と思ったが、「これを断ったら一生群馬に行かないかもしれないな」と思い直し、受けることにした。リトゥンアフターワーズの山縣良和さんの展示に合わせてのトークだったのだが、山縣さんも著作を読んでくださっているとのことで、非常にありがたい話だった。
そういうわけで、1日、私は群馬の地に降り立った。どちらかというと出不精の私は、将来にわたって特に群馬に来る用事はないだろうと思っていたので意外な思いがした。特に観光する時間もなかったが、山縣さんの展示はゆっくり見ることができた(ご本人の案内付きで)。
津野青嵐さんという若い研究者であり、ファッションデザイナーの方と、山縣さんと私の鼎談で、山縣さんの主宰している学校をめぐる話だった。割と好評だったけど、もう少し時間がほしかったとの声が会場から。確かに三人で話すと、なかなか時間配分が難しい。
山縣さんのことは、実は以前から存じ上げていて、本も読んでいたのだけど、津野さんのことはまったく知らなかったので、この機会にお会いできてよかった。なんとなくだけど、気が合う気がする。高校時代に同級生として会っていたら、ファミレスで長時間語ったりしたのだろうか(幻視)。向こうもそう思ってくれていたらいいな。
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