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ホトトギス
2022年1月10日 17:12
「水着の中に、入ろうよ」そうは書かれていなかったけれど一通の絵ハガキが、届いた。「速達」と朱で押されてあった。わたしの住所に名前そして。いますぐ来い!と踊るような青い万年筆の字があった。ああ、受かったんだとわかった。……差出人は岡部正泰。コピーライターという肩書きなしで、名前だけで通じる数少ない重鎮。そのかれの事務所に応募していた。小田急線。これで何かを書け四百字で、そう電話口で言われ。