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自分のお金の「生まれ方・生かし方」と国のお金の「生まれ方・生かし方」其の1



私は専門外ですが、今回はこの話題で書かせて頂きます。


■親の終焉で知るお金の根拠は何たるか ?


私は一昨年前の事、9年間ほど全介助を自宅で行っていた親の介護を終えたという体験をしています。その際、親への感謝返しを精一杯やり切ったとの気持ちと同時に、ある別な、後引くモノが残っていました。

それは何かと言いますと「お金」のことです。(生々しい~)

「介護離職」(かいごりしょく) の問題、聞いた事あるかと思います。親を介護している間に「働けない」「働く時間が無い」という現実です。

かといって、「介護」費用の負担もありますし「働けない」のなら、「介護は身内が行わない方良い」などと言うつもりはありません。それぞれの家族間での思い・判断で、施設でお世話になったり、介護プロに頼んだり、ケアマネジャーさんなどとちゃんと相談して、各々家族間で決定し、決めたことを各家族間で全うするのが良い、体験者として思う事です。私の場合は、親の終焉を自宅で観て、後々振り返っても、良かったなぁという気持ちです。

私の場合は、自宅の中で仕事する(いわゆる個人事業者) というかたちでしたので、仕事の時間も自由に出来、「働いて」さえいれば何とか生きていけるし、「お金」も何とかなると考えていました。ところが親への最後の奉仕をと考えますと、ああしたい、こうしてやりたい、と自分の出来る介護にも、時間を割きたくなる訳です。(自分がたまたま介護する側が上手なタイプで調子に乗ってたりしますとなおさらです)

親への介護に使う「時間」も、「お金」と同じく「価値」ある大切なモノであると、忙しい合間には思っていたりもしました。

そう思い、介護する時間を増やせば増やすほど、「働く時間」が少なくなり、「お金」の余裕も無くなってゆくのは当然です。(上手に両立できる方もいらっしゃるかもしれませんが)

そうして、介護も終え1年も過ぎ、振り返ってみますと、何か引っかかるモノが残っていたのです。

自分の気持ちとしてはすスッキリし「生き方」として良かったかなと思えるものの、何か「介護自体」の「国の制度」がスッキリしないなぁと。


国の言う「自助自立」(自分達で助け合い自分達で自立しろ)って。


家族の事は家族で観ることを薦める、介護・予算制度って。


つまり、この「お金」に関わる国の方針が、節約しなければぁ~ 医療費・介護費用などの税金は控えてゆく必要があるぅ~ という事です。


(私も当初、知識もなにない時点では、そうだよなぁ~  国は借金が1000兆近くあるというし、医療・介護負担増だから仕方ない、思っておりました)


ところが、「お金」の根本を学べば学ぶほど、自分個人の「お金」と国家の「お金」の生まれ方・使い方はそうじゃない、と考えが変わって来ます。


そんな折、2019年10月どうも世の中みんな「景気」が悪い様なのに「税金」は上がり「税負担」は増え、2020年には個人ではどうにも太刀打ち出来ない「新型肺炎ウィルス」の流行という「医療負担増」が起きたわけです。


そこで今回は、私たち個人の「お金」の使い方とは異なる、国の「お金」の使い方に加え、生まれ方について掘り下げ考えてみたいと思います。  「国税」とは何 ?   税金の生まれ方・使い方 や、「国債」とは何 ?   国の借金とやらはどう生まれ ?      どう使うものなのか ?           「お金」に関するひとつひとつの用語も探っていきます。


まずはこちらご覧ください。(記事記入日 2020年3月25日) ある政治家さんが発表した資料がこちらです。

新型コロナ各国対策費

(ちょっとぼけたキャプチャーで申し訳無い) 各国のコロナ対策費用をまとめたものです。アメリカ220兆・ドイツ18兆・イギリス3.9兆 すごい金額でしょ。

ところが日本では、一律2万円位の現金か商品券などで給付するか ?  など、またも「お金」に関して期待がもてない対策案ばかりです。(補記 3月26日の記事によると、政府による20万円現金給付の案が出されてとの事、さて、実施されるか)


どうしてこうも、「費用支出」に対しモタモタするのでしょう ?


■日本の「政府支出」の削減と儲けの現状


理由はこちらのグラフご覧ください。

三橋さん主要国の政府支出の推移no1

各国の2001年~2018年までの「政府支出」のグラフです。(三橋貴明氏資料)  「政府支出」とは、いってみれば政府がどれだけ支出 (お金の出費) をしているか ? という事です。一番下の赤のライン「日本」でず~と最下位です。右肩上がりの急上昇は、なんと「中国」、以下「ロシア」「インド」「オーストラリア」など各々国の政府は、支出 (お金の出費) を上昇させています


同じく「政府支出」の、別なグラフがこちら

山本太郎小倉駅演説解説図no2(1997~2017日本政府総支出順位))

こちらは、1997年~2017年のもので (れいわ新選組資料) どうみても、私たちの国は断トツで「政府支出」が低いのが分かります。


更に、「政府支出」に、もうひとつの要素を加えたグラフがこちら

島倉さん国比較の財政支出の伸び率とGDP経済成長率

こちらのグラフでは (島倉原氏資料) グラフの項目は財政支出、上と同じく「政府支出」の事で、グラフの項目は「経済成長率」つまり「GDP」といわれるやつです。(GDPなど専門用語後で解説)  断トツで、「日本」は政府支出が少なく、経済も成長もしていない事を現したものです。       (実はこのグラフは、政府支出の高低を表すだけ無く、政府支出をすればするほど経済成長が上昇する事を表した、貴重なすごい資料です)


結局、政府は「お金」無くて仕方なく「出費」を抑えてる、これがモタモタの理由でしょ。思われた方もいらっしゃるかもしれません。実は、以前の「お金」用語に無頓着な「以前の私」もそう考えていました。ところが、


実は、モタモタの理由は「お金」が無いだけが理由でありません。先に結論のヒントを言いますと、「日本」の場合は「政府支出」出来ないのでは無く、「政府支出」選んで行って無い、ということが事実なのです。


今回のグラフを提示した意味、もう少し掘り下げますね。


「政府の出費」が他国と比較して低いとは ?  「政府支出」が低いとは  ?  どういう事を言うのでしょう ?


例えばこちら

教育機関に対する公的支出

題名が示すとおり教育機関にどれだけ「国が支出」したか  ?  (れいわ新選組資料) 最下位です


公的固定資本形成推移no2

「公的資本形成」つまりは公的な固定資本形成の事で、(れいわ新選組資料) 国が造る道路といったインフラ、公団・公社が行う設備投資・住宅投資 (一般的に公共投資こうきょうとうし と呼ばれるモノ) のことです。かつては、ムダな土木やムダな建物に「お金」かけるな、と叫ばれていた公共投資ですが、この様に減らされて来ています。(昨年 2019年 に国内で起きた「豪雨災害」や「台風被害」などで、ダムおよび治水事業などの「公共投資設備」の大事さが改めて知られてきています)


社会保障費7年間で4兆円カット

これはわが国において代表的な事例です。(れいわ新選組資料) 2013年~2019年までで、「社会保障の費用」医療・介護などの費用も減らされ 、私達の誰もが、もしもの場合「国が助けてくれる費用」の生活保護・生活扶助費用も減らされて来ています。(知ってました ? )


保健所数推移

今年 2020年、新型コロナの防疫対策として重要性が知られた「保健所数」もこうです。(三橋貴明氏資料) 1989年~2019年までで、日本国内においての「保健所」の数もこれだけ減らされて来ています。(知ってました ? )


他にも病院のベット数なども計画としては減らしてゆく予定だったのです。今回の2020年、国が予測してなかった「疫病」が起きた事によって、これら計画は変更せざるを得ないと思いますが、もともと「国が行う」対策準備が弱かったことが、際立って見えてきました。



やっぱり「お金」が無いから、ムダな出費を抑える為、公共投資は減らし、社会保障費も減らし、今回の新型コロナ対策費用も同じ様な理由でモタモタしているのでしょ。そう、一般の方は思います (以前の私のそうでした)



ところが、わたしらの国が持っている「お金の量」(資産などの事) どれくらいか ?    ご存じですか ?


国外に持っている資産はこれくらい

主要国の対外純資産

平成29年(2017年) において、日本の「対外純資産」「328兆円」世界一 !!


国内での私たち「お金」の総額はこれくらい

2020年日本のマネーストックキャプチャ

こちらは、「マネーストック」と言って、(サイト「日本の数字」資料) 日本国内の「お金」の総額を現した数字です。M1 は、現金と普通預金を合わせた数字。M2は、M1に定期預金を加えた数字になります。私たちの2020年1月現在の「お金」の総額「1042兆円」!!  (何がなんだか想像出来ない金額です)



また、企業・会社の中で儲かっている所は、かなり余裕がある様子が見受けられます。


例えば

三橋さん法人企業の配当金推移

資本金10憶円以上のいわゆる「大企業」の、1990年~2018年の「配当金」のグラフです。(三橋貴明氏資料) 配当金とは、主に株主に支払う「お金」ですが、こちら右肩上がり上昇し続けているのが分かります。1998年~2018年まで「20兆円」以上株主に支払われています。


例えば

東京新聞内部留保キャプチャーno2

こちらは、法人企業内部留保 (ないぶりゅうほ) の推移です。(東京新聞2019年9月3日記事から) 内部留保とは、企業の利益から税・配当・役員報酬など差し引いた社内に蓄積された「お金」の事ですが、「400兆円近く」の金額が溜まっているとの事です。


企業の余裕状況をまとめたグラフがこちら

三橋さん日本の企業の売上高 給与 配当 設備投資の推移no2

こちらは、資本金10憶円以上の大企業の売上高・給与・配当金・設備投資 等を現したものです。(三橋貴明氏資料) 2000年からこちらも右肩上がりで、計上利益が上がり、上でも紹介した配当金の上昇も確認出来ます。



これまで見て頂いたように、政府「お金」支出を渋り、減らして行き、一部の企業で儲かっている所は「蓄積」も豊富であるという状況。私は今回余裕のある「企業」については、「税金取れ」などと主張するつもりはありません。現在「不況下」つまり物が売れないデフレ現象化において (こちら経済用語も初心者用に後で解説いたします) むしろ企業が「投資」を絞るのは当然で、こういう「不況下」においてこそ、本当に政府「お金」支出を減らす必要があるのか ?     掘り下げる必要があると気づき、このような記事を書いています。



続けます。政府は、「対外純資産」が世界一な日本においてどうして ?  「教育費用」は減らし、医療・介護などの「社会保障費用」はカットし、 川の増水などを防ぐ「公共投資費用」なども減額させてきたのでしょう   ?  その理由は「緊縮財政」(きんしゅくざいせい)を目指しているから、と言います。それも「プライマリーバランスの黒字化」が必要だから、と言います。(こちらもなんや分かりづらい用語です)              政府は、円 (えん) という日本国内で「お金」が発行出来るのに。「対外純資産」トップの上、国債(借りるお金) は円 (えん) で「借り」「返却」が出来るのに。

上のグラフで示した様に、「政府支出」を「意図して」増やせば増やした「国」ほど「GDP」(経済成長 解説は後程) が「延びる」る結果がみられているのだから、借金とうわさ程度で言われている「国債発行」計画的にススメれば良い、みなさんそう思いませんか ?



■緊縮財政とプライマリーバランスの黒字化とは


「緊縮財政」(きんしゅくざいせい) とはなんぞや ?


検索ですぐに出る用語ですが、参考までにこちらのサイトの解説では

コトバンク緊縮財政キャプチャ

「支出の削減や増税などにより総需要を引き下げる政策」などと説明しています。分かりづらいですね。いろいろ検索してみて要約しますと、つまり、こう言う事です。

読んで字のごとく、かたく、ひきしめ、縮める「財政政策」のことです。 検索サイトの説明によっては、「政府支出の削減や増税といった手段で政府の財政を均衡させる試み」などと解説しているところがありますが、日本のここ20年以上もの「緊縮財政」政策で、支出の削減や増税の結果、「財政」が均衡されたとはとても言えない状態ですので、参考サイトもきちんと選択する必要があるようです。

家庭のおサイフ・会計と同じく、国家のサイフを引き締める「緊縮財政」で本当に良いとみなさん思われますか ? 

国債」(こくさい) と言う「借金」があり「返さなきゃならない」し、「次世代の若者につけを残すな」と、正直に思いますか ?   (以前の私もそうでした)

「緊縮財政」という政策と、「プライマリーバランスの黒字化」とは ?   実は両方セットでよく使われる用語です。


「プライマリーバランスの黒字化」とはなんぞや ?


こちらも検索ですぐ出る用語ですが、こちらのサイトでの解説では

プライマリーバランスの黒字化キャプチャ

「債務返済費用以外の歳出が税収でどの程度賄えるかという基礎的財政収支のことでその均衡とは予想以上に債務が増えない財政状態の事」などと説明しています。これまた分かりづらいですね。つまり、こう言う事です。

「債務返済費用以外」つまり、「国債」などの「返さなければならない借金」を外して、「税収」のみでどれだけ収支が賄えるかということで、「均衡」つまり、バランスさせる理想論の事。もしも「税収」の増減により収支が足りなくなった場合も (予想以上に) 債務 (負債) のバランス増えない様にする財政状態の事。となります。(なんじゃこの理屈は)

もうひとつ踏み込んで解説しますと、つまり、「国債」などの「借金の額をしっかり返し」て、負担をへらし、「税収」は減らないように注意しろ。と言っているようなものです。(国の借金だけ返し、20年賃金が下がり続けている我々からの税収は下がらないよう注意しろ、なんて)

もう一度、つまり、「国債をきちんと返し」「税収のみで収支する」ことが理想です。という理屈となります。(ここ20年の結果を見る限り、この考え方自体が弊害の元凶に思えます)


「緊縮財政」と政策と、「プライマリーバランスの黒字化」という理屈を、二つ合わせるとこうなります。固く財布のひもを引き締め「支出」を極力減らし、「国債はきちんと返済し」「なるべく税収内で暮らしてゆきましょう」です。(税収UPのための景気良くする気概・責任感無く、サイフ絞るのみ)


何でしょうこの「手法」は。家庭の事だった良いのでしょうが、国家の経営手法としては本当にこれで良かったのでしょうか ?  (私も「お金」の発行の仕組みを知るまでは、返す必要のある「お金」と思っていました)


この「手法」が本当の事なのか ?   (知恵を振り絞り選択した策なのか)  
確認するポイントは、みなさんどこかしらで聞いた事あると思います。         「国債はみんなから借りたもの」 「借りたものは返す必要がある」      「借りる金額はみんなの預金の範囲内から借りている」などです。


ひとつ答えのヒントを先に申しますと、「国債」で「お金」をかりる際の「担保」(たんぽ) って何かご存じですか   ?  国がこれまで借りた「お金」の量とは 、「金額通り」に返す必要があるモノなのでしょうか。 

政府 (私たちみんな) の「お金」を借りる「担保」は、借りた「お金」の量では無く、国民みんなが必要としているモノ・サービスなどの量(需要量) に対し、国民みんな(会社・企業も) が協力し与えてくれる「供給してくれるチカラ」(供給力) なのです。借りた「お金」の量 (額面) ではありません。    

逆に返す必要があるという国債を「全て返してしまったら」どうなるか。 国債を返す「弊害」は何があるのか、どう対応策踏まえ「返して」いるのか ?  私たち一般の者が、みんなで知っておいた方が良いことです。

実は、ごく最近まで「お金」の基本を知る際の「学問」は、これまで混沌とされてた様 (経済学の黎明期れいめいき) ですが、昨年2019年位までに  「お金」に関する政策 (経済政策・財政政策) の、各国の事例が出そろってきたようです。なので、上のようななんら分かりづらい「事例」も「実例」としてお話しできるようになって来たとの事。(特に日本は世界でも特異な例として説明しやすいようです)


ではこの後、これらをもっと掘り下げ 検証していきたいと思います。


が、続きは 


自分のお金の「生まれ方・生かし方」と国のお金の「生まれ方・生かし方」其の2 にて




最後に次回の解説の前に、良かったら知って頂きたい方々と、知って頂きたい関連動画があります。


「お金」に関して学ぶ際の推薦人


私が「お金」の根本を学ぶ際に推薦します、ある3人の方を紹介します。(誰もがネットで確認可能な人達で、上記で既に何人か活用させて頂きました)

※ 現与党自民党議員  安藤裕氏(あんどう ひろし)

※ 野党れいわ新選組代表  山本太郎氏(やまもと たろう)

※ 経済関連全般に詳しい  三橋貴明氏(みつはし たかあき)

以上、

どの方も既に、「お金」に関しての基礎資料として、多く動画を配信しているのですが、それぞれ今回、私がこの後解説する際、確認用としておススメしたい動画です。それぞれ1時間以上の物もありますので、私の解説の後にでも、もし興味持ったらご覧下さい。



安藤裕氏おススメ動画

安藤裕さんが、つい昨年(2019年10月23日) に国会にて実際質問した動画です。国の借金を返す必要あると、世間で言われている国債発行(こくさいはっこう)の信実を、国会にて証明させた貴重なやり取りです。つい昨年においてさえ多くの「国会議員」が知らなかった事にも驚きです。(40分動画 11分頃からプライマリーバランスの黒字化・国債発行の信実、問いてます)


山本太郎氏おススメ動画

ネットの中ではみなさん大変驚かれた昨年'(2019年 3月) 、山本太郎さんと三橋貴明さんの対談、「お金の発行」の隠された秘密に関する解説です。(33分動画)



安藤裕氏が国会議員の勉強会として三橋貴明氏を招いた際の動画

現与党の国会議員向けに、開かれた勉強会にて三橋貴明さんが「お金発行」現実理論を解説しています。(44分動画)










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