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ラブホの清掃員になった|はじめてのnote



ラブホテルには何故こんなにも
無数のカメラがあるのか。

駐車場の車は何故ナンバーが隠れているのか。


真昼間にスーツ姿の男女が来たり、
男性が一人で部屋に入っていったり。

いや、男性だけではない。
女性も一人で部屋に入っていく。


親子ぐらい歳の離れた男女。

おじいさんとおばあさん。

若い男女。

手を繋いで入ってくるカップルは
フロントやエレベーターの中でキスをするし、

決まった時間、決まった曜日に
来店する常連客は
ホテルのポイントカードを持っている。

ラブホに来る老夫婦は高確率で
アメニティを余す事なく持ち帰るし、

女子同士で泊まった部屋はだいたい汚い。

クリスマスの時期は
ケンタッキーとマックの持ち込みが多く、

使用済みコンドームはいつも床に落ちている。

滞在時間30分で帰る客と
いつまでも帰らない客。


「今日はありがとう!たのしかった」

のメッセージカードが残された部屋には
中身が取り出されたラッピング袋が散乱。

感謝のこもったメッセージカードや手紙を
持ち帰れない理由も。

私はわからなかった。当時の私には。

ラブホテルで起こる“何故”がわかったのは
ラブホテルに転職してすぐの事だった。

そして自分の身にもいろんな事が起こった。

それでも性と愛と金が入り混じる
薄暗い世界は案外心地よかったりする。

ほてるちゃんです。
どうぞよろしく。



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