Episode 515 アップデートの不具合です。
私が日常で使うスマホは iPhone SE で…えっと、これは2020年に発売された第2世代の "SE" ではなく、iPhone 6 をベースにした第1世代の "SE" でして、恐らく現役で活躍する iPhone では既に「骨董品」の部類に近くなっているモノ…。
だいぶバッテリーが弱くなってきていて「そろそろ買い替えかなぁ…」なんて思いながらも、偶に通知される「ソフトウェア・アップデート」で、まだ最新の iOS に対応しているのを見ると、「もう少し…」なんて思ってしまうのです。
家庭でも職場でも充電する場所も時間もあって、バッテリーが半日持てば何とでもなる環境が買い替えを一寸伸ばしにしている…のかもしれません。
これで、サポートの対象から外れるようであれば、速攻で買い替えでしょうけど…。
さて、今回の話は前回の記事の続きです。
前回の記事では、「私の常識」のアップデートがされず、的外れな理論に基づいて自信を持って話すことで周囲の失笑を買う…ということをお話しました。
その内容についてはリンクからジャンプして過去記事を読んでいただくとして、今回は「ASD的な環境アップデートの難しさ」という話題です。
私は「ASD的な私の正論」がアップデートされ難いのは、ASDの自己完結思考が影響しているのだろう…と思っているのです。
他者との意見の調整をせず、ひとりで理解を深めるやり方をしてしまうのが、私の思う自閉の「本丸」です。
それ故に、色々な方とのコミュニケーションの中で柔軟に考え方の修正をする定型のあなたと違って、ASDの私のインプット・ソースは限定的です。
いや、新聞・雑誌・TVにネット…入力ソース自体はそれなりにはあるのですよ。
ただ…問題なのは「双方向型のソース」が極端に少ないこと、その殆どが一方的に情報を入力されるものだということです。
当然ですよね、あなたと意見の擦り合わせをする気が無いのなら、双方向の必要性は低くなるのは必然ですから。
ただ、「下り専門」のソースに頼ることには大きなふたつの問題を抱えることになると思うのです。
問題点のひとつ目は「興味のない情報に目を向けない」ことを可能にしてしまう…ということ。
自分に不利益な情報が意図的に封印できれば、「浦島太郎」な話題も出来やすい…そういうことです。
ふたつ目は事実誤認の修正が難しい…ということ。
一方的に情報を受け取る側になる…ということは、疑問に思ったことを質問して、意味するところの確認をする「擦り合わせの最初の一歩」ができないことも意味するワケです。
厄介なのは、全方位でアップデートが進んでいないのではなく、特定の分野のアップデートが進まないという事実ね。
「正論パンチ」の中で突然、ゴッソリ抜け落ちた古い価値観が顔を出す…。
前回の記事で話題にした「女性蔑視発言」のあの方についても、全てに於いて古い価値観で仕事されていたワケではないでしょう…もしもそうなら、もっと早いタイミングで「No ! 」を突き付けられていただろうに…。
もちろんこれは例え話として持ち出しただけで「発達障害とは関係ない案件」なのですけどね。
私は「下り専門」の情報ツールに頼る傾向の強いASDの方は、ごくごく常識的な行動の中に、突然「あれ?」って思う価値観が顔を出す「認知の歪み」が起き易いのだろう…と思っているのです。
その理由は、双方向に弱いことがもたらす「情報の偏り」と「修正の困難さ」にある…ということです。
iOS のソフトウェア・アップデート通知のようなものは、社会に存在しません。
だから、自分でアンテナを張り、情報のアップデートを進める必要があるワケです。
双方向通信に弱いASDの私は、苦手分野のアンテナも極端に弱いのだろう…と思うのです。
この辺りにも「認知の歪み」作りやすい構造があるのではないか?
私はそんなことを思うのです。