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Episode 94 上司受けは良いのです。

就職先の会社は完全とは言わないものの実力主義が中心で、マネジャーになるには3回の昇任試験を受ける必要がありました。
昇任試験を受ける資格は自部署のマネジャーの推薦が必要…その上で筆記とグループディスカッションと面接などの試験があって合否が決まる仕組みでした。

社会人になって数年のうちに世の中は激変、Win95の発売でIT時代の幕開け…そんなころの話です。

商品管理の分野で成果を出しつつあった私は、自前のPCを持ち込んで売り上げデータの分析に取り掛かります。
POSデータはあっても、それを仕入れや販売に活かし切る仕組みが乏しかった時代です。
何がいつ、どのくらい売れたのか…はPOSのデータとしてのあるのに、予想される客数に対して個別の販売予測が立てられないとか、曜日別の構成に振り分けられないとか、そこにある膨大なデータが必要なデータに置き換えられない歯がゆさを感じていたのです。

自分で始めたPCによる商品管理は初歩的なモノで、全アイテムはムリなので主要なものだけに絞り込んだものだったのですが、結果的に品切れというチャンスロスは減り、過剰在庫を抱えにくい商品管理がある程度できるようになり、上司の信頼も厚く順調な出世街道…というわけです。

入社丸4年で3回の昇任試験をパス、この会社でのスタートラインとも言えるマネジャー職に先頭グループで到達します。
意気揚々とマネジャーとして栄転です。

今になって考えてみれば…
①真面目に仕事をするのは「学校に行かないという選択肢がなかった」あのころの発想と変わっていなかったわけで、
②完璧主義の過集中が、モノが相手の商品管理を得意分野として開花し結果が出せて、
③研修明けの転勤も含め、昇任試験の度に栄転があり、丸4年で転勤が3回あって毎年環境がリセットされた…と言う事なのでしょう。

ASDの凸部分と偶然の幸運が重なって、凹部分が表に出る前に出世街道を昇ってしまった…。
そして、凹が表に出てくるマネジャー時代へと突入していくのです。

旧ブログ アーカイブ 2018/12/17

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