見出し画像

Episode 102 外回りはムリなのです。

外回りの営業をしている人ってスゴイな…と思います。
新天地で外回り営業をすることになった私は、直ぐに大きな壁にぶち当たります。
お店での営業活動と違って、一定のスタイルでは仕事が進まないという事がハッキリと分かったのです。

お店を構える商売は、お客様はお店に欲しいものを買いに来るのです。
ウィンドウ・ショッピングなんて言葉もありますが、お店に入るってことは、ある程度の興味があって初めてなのです。
外回りの営業はそうではない…。

どこの業界だって、自社と同じような商品を作る競合他社は必ずあるわけで、必ずしも「ウチの商品」を選ぶ必要はないのです。
どうやったら「ウチの商品」を選んで下さるか…が、外回りの営業で売り上げを作るカギになるワケです。

興味があって入ってきてくれたお客様を満足させるのと、「ウチの商品」に興味を持たせる仕掛けを作るのでは、集中すべきポイントが大きく違うのです。
私にはこれが相当の難易度でした。

前職での失敗は「人とモノを同じ土俵で管理した」ということでした。
つまり、「人」はだれでも人間という個体として一定に考えてしまった部分があったという事です。

人に限らず、ペットだって…。
犬にはそれぞれの性格があるじゃないですか。
例えばダックスフント…見かけはみんなあの胴長短足なかわいらしい姿でも、積極的な子もいれば臆病な子もいて、フレンドリーな子もいれば、そうでもない子もいるワケですよ。
人に限らず犬だって猫だって…のハズなのに、十把一絡げの「犬」「猫」と同じように「人間」とカウントしていた部分があるってことです。
特に、仕事が絡むとその傾向が顕著になる…目標を掲げられれば、みんな同じ方を向くと勘違いしてしまう部分があったのだと思います。

マルイチ商事で通用したやり方は、マル二商事では通用しない。
マルイチとマル二の担当者の考え方が違うから…なのですが、これがどうにも理解できないのです。
もしかしたら、品質重視のマルイチと、価格重視のマル二だったかもしれません。
それを同じ戦術で戦おうとしても無理があるワケですよ。

外回りの営業マンは、この辺の「嗅ぎ分け」が上手い…。
もちろんイロイロと失敗して教えてもらって獲得するスキルなのだとは思います。
でも、ASDで表面的な「再生」の会話しかできない私には難易度が高すぎたのです。
店舗営業では「再生」で何とかなったけれど、外回り営業は「再生」で太刀打ちできるような甘いものではなかったのです。

相手のことが良く分かりません。
なかなか成果が出ないのは当たり前のことだったと思うのです。

旧ブログ アーカイブ 2018/12/25

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?