Episode 164 出し合う機会が欲しいのです。
発達障害という言葉が社会的に認知されてきた背景には、発達障害という脳機能特性の研究が進んできたことの他に、社会の近代化に合わせて「普通」の枠組みが狭くなったからだと感じています。
言葉少ない頑固者の職人とか、スーパーコンピューター級の事務処理能力を持つ事務員とか、その道に秀でた、それでいて一風変わった人が世の中にはたくさんいて、キチンと活躍できた時代があったのだと思います…PCが普及するまではね。
PCが普及するにしたがって、工業化が進むに従って、機械に置き換えられる部分が多くなって人間の活躍できる分野が狭くなってしまった。
ミスが許されない地味な繰り返し作業とか、ひとつのことに集中して取り組む分野が減って、それを得意とする人たちが職を追われる形になってしまった…。
今まで変わり者ではあるけれど、「普通」に過ごせていた人たちが追い込まれる感じなのだと思います。
必要に迫られて苦手と向き合う必要がひと昔前よりも増えた、そう言うことだと思います。
マルチタスクが苦手な発達障害者たちは、得意としていたシングルタスクの仕事を「機械」に取られてしまった。
狭くなってしまった社会で生き残るための「新たな知恵」を見つける必要が出てきたのだと私は思っています。
ある人は社会に迎合する方法を「ライフハック」という形で体現しようとしている、ある人は社会との接点を極力少なくすることで乗り切ろうとしている、またある人は…。
どれも間違いではない、でもどれも正しい答えではないと私は思います。
私が今まで社会で上手くやって来られたのかと言えば、決してそんなことはない、どちらかといえば躓きや転ぶことが多かった人生だと思うのです。
でも、その中から学ぶことは数多くあったと思います。
今住んでいる地域で、働く発達障害者のサークルを作ろうと思ったのは、どのように社会に on していくのかのヒントを出し合う機会が欲しかったからです。
どうしたらうまく行くのか、それぞれの人が自分なりに答えを見つけようとしている。
そもそもがマイノリティな発達障害者たち、しかも社会でうまく行かない人が多い分、意見を交換し合う仲間も少ない。
私の住む地域でそれが出来るのかわかりません。
でも、このブログで「私の体験が誰かのヒントになればいい」と思ったことを、実際の双方向のライブで出来る機会があれば良いなと思っています。
4月の立ち上げを目指し、ただいま絶賛準備中。
この思いが伝われば良いなと思っています。
旧ブログ アーカイブ 2019/2/25
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