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Episode 793 「範囲の限定」は重要です。

大概、私は記事の本題に入る前に、その「導入」に向けた枕話(≒前置き) を入れる様にしているのですが、今回の記事は、その「前置き」ナシです。

今まで触れずに来たのですが、今回はじめて話題にするのは、「自助会に関する規約と運営方針」のハナシです。
ハナシの発端は「会で知り合った方々の連絡先の交換をして良いか」という問い合わせがあったことです。
問い合わせについては個人的にご返答させて頂いたのですが、これを機会に、私がどのように「自助会に関する規約と運営方針」考えているのかをハッキリさせておこうと思ったのです。

先ず、私の 𝕏 のポストから。

このポストは以下のように続きます。

…ですが、連絡を取り合った結果については、@HOTASの会としては一切責任を持ちません。
@HOTASの会は、自助会という「自己発見をする」ことを目的とする場所です。
来客など、特別な事情がある場合を除き、自助会以外のことはしません。
連絡先などの情報交換については、自己判断でお願いします。

「@HOTASの会」は発達障害者の自助グループですから、参加者の多くは発達障害を持つ当事者ということになります。
そして、この当事者の体験や考えを話し、聴くことで、参加者の皆さまが発見を得るのが自助会の目的…ということになります。

𝕏 のポストで書いた通り、個人情報をみだりに公開されては困るワケです。
ですから、個人を特定できる内容の公開は、会として容認できない…という立場です。
ただ、会で知り合った人たちの、会を離れた場所での交流を禁止できるか…と考えると、それは難しいだろう…と思うのです。
会で出会って意気投合…は、十分にあり得るハナシですし、私はそれを禁止することに意味を感じないのですよ。
ですから、「会の外に関しては、会の責任ではありません」という立場をとっています。

基本方針としては…

① 会に参加したことで得た、個人を特定できる情報の公開を禁止する。
② 会の目的 (自助会活動) 以外を目的とした会への参加を禁止する。
③ 自助会活動以外は、参加者の自由を制限しない。

…の、3点。

簡単に言ってしまえば、「@HOTASの会」は、会としての責任範囲を限定する…ということです。
先ほどのポストは、以下のように続きます。

ですから、そこから先に関しては「自己判断/自己責任」に委ねる…ということです。
危険なことがあれば、迷わず警察や弁護士に相談してください。
私が出来ることは、自助会を定期的に開催することです。
これは私が、または会ができることの「有限性」についての表明と思っていただいて構いません。

私の主催する「@HOTASの会」は、自助会活動以外の活動を、自助会名を使ってするつもりはありません。
そして、自助会活動は「当事者の体験や考えを話し、聴くことで、参加者の皆さまが発見を得ることを目的とする」茶話会活動 (など) を指します。
(※活動の内容は、記事末尾の「規約テンプレート」に詳しく記載されています。)
この自助会活動を「@HOTASの会」の規約が届く範囲として指定し、それ以外は「@HOTASの会」の責任範囲外とするワケです。

この規約の効力を最大限に発揮させるためには、主催者である私が「@HOTASの会」の規約が届く範囲をシッカリと認識し、手を伸ばし過ぎない (アウトリーチしない) ことが重要になる…と考えます。

自助会は公的な支援機関/組織ではありません。
できる範囲を限定して明確にすることが、自助会の「透明度」を高めるのだと思います。
自助会はあくまでも「自助」である…と言うことを明確にしなければ、トラブルなどの難しい舵取りを迫られる場面が増えるように思います。
5年半に及ぶ「@HOTASの会」の活動で思うのは、「範囲の限定」は主催者と参加者を守り、結果として会の存続に寄与した…ということ。

それぞれの自助会には「それぞれの方針」があるのでしょうが、安定した活動ができている自助会は、「範囲の限定」が明確であるように、私は感じるのです。


私が主催する自助会(自助グループ)「@HOTASの会」の規約の、個人情報を抜いた「テンプレート版」を公開します。
本文中でお話ししたマイノリティの立場に配慮した「ミニマムな規約」を目指す都合、解釈の自由度が高く、規約の範囲も限定的です。
この「テンプレート版」が誰かのお役に立つのなら、それは喜ばしいことだと思います。

自助会規約テンプレート 1/2
自助会規約テンプレート 2/2

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