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Episode 104 タイムラグが苦手です。

「糠に釘」なんてことわざがあります。
何をしても効果がない無駄な行為を指して言う言葉です。
私は外回りの営業活動をそんな風に感じていたのだと思います。

ASDである私は、目に見える形あるものは理解できても、形がないものの理解が苦手です
お店での営業活動は商品が目の前にあって、商品が売れれば確実に在庫が減るのです
お客様の数で忙しさも目に見えるし、売り上げもリアルタイムです。
外回りの営業マンが今売っている商品は一週間後、一か月後、もしかしたら半年以上先の商品…と言うことだってあり得るのです。
今日の商談が今日の売上に繋がらない…ダイレクトな反応がないというのがどうしても理解できないのです。

いや、頭の中ではわかっているのです。
でも、手ごたえがないのです。
今日お客様であるバイヤーさんと話した内容が、いつの売上に繋がるのかわからない。
そもそも、それが売り上げに繋がっているのかすらわからない。
バイヤーさんを突いて反応を見ようにも、そこは数多の問屋やメーカーの営業を相手にしている百戦錬磨のプロですから、ASD的な「ちょっかい」をのらりくらりとかわすのなんて朝飯前の話なのです。

それで数か月先の売上を見込むって、どうやって…。
逆に今日サボったからって今日の売上には響かないし、先のどの辺りの売上に響くのかも不明確。

宙吊りの感覚って、こんな感じです。
もしも私と同じように形あるものしか信じられないような自覚があるのならば、職業としての外回り営業マンはお勧めできません。

外回りの営業の成果は遅れてやってきます。
仮に今日の売上が爆発的に上がっても、その仕掛けを作ったのは私の感覚では遥かに過去の話で、既に終わった話なのです。
それ故に、今日がんばった仕事の達成感にも繋がらないのです。

全くもって達成感を感じられない。
モチベーションが上がらずに気力を失うのは当然の環境だったと思います。

旧ブログ アーカイブ 2018/12/27

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