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旅行には小旅行と時間旅行も含めたい
今年もあとわずかとなりましたが、振り返ってみると、今年は家庭の事情に加え自分の体調も優れず、本格的な旅行にはなかなか出かけられませんでした。「あまちゃん」でお馴染みの岩手県久慈市や会津若松市などは、日帰りで少し足を伸ばせる範囲だったため訪れることができましたが、海外旅行に至っては、もう随分とご無沙汰です。
それでも、私は旅行が大好きです。必ずしも泊まりがけの遠出ばかりが旅行だとは思っていません。新明解国語辞典では、「旅行」を『ふだん生活している所からしばらく離れて、遠隔地へ赴くこと』と定義していますが、私は、普段の生活圏から少しでも足を運べば、それが旅行なのだと考えています。例えば、毎日の通勤中に、いつもと違う路線の電車に乗ってみたり、バスを利用してみたり、少し遠回りをして、普段は見慣れない風景を楽しんだりするのも、小さな旅行のようなものだと感じています。
また、旅行には「時間旅行」もあると思っています。わざわざ出かけなくても、昔の本を読んだり、写真集をめくったりして、過去の時代に思いを馳せるのも、立派な旅行と言えるのではないでしょうか。国立国会図書館のデジタルライブラリーでも近代を中心に、貴重な書籍を多く公開しています。
フジテレビで放送されている『嘘解きレトリック』という月9ドラマは、昭和初期が舞台ですが、自動改札機のない駅や懐かしい看板など、現代では見かけなくなった風景が登場します。
https://www.fujitv.co.jp/usotoki/
それらを見て、当時の様子をインターネットで調べてみたり、想像力を膨らませたりするのも、私にとって、日常から離れて、別の世界へ旅をするような感覚なのです。