公共施設の採用面接が残念だった話
最近、家の近くにある、某公共施設の採用面接を受けた。正規職員ではなく、雇用期間や勤務日数が限られた臨時職員の採用枠である。
まだ持病のうつを抱えているので、給料が安くとも、月の勤務日数が少ない雇用条件がいいと思って応募した。
結果は、不採用だった。
そして、不採用で残念な気持ちよりも、採用されなくて、ほっとした気持ちの方が、はるかに勝った。
色々と、引っかかることが、この採用面接であったので、なんとなく記録しておこうと思う。
面接当日、緊張しながら、面接室のドアを開けると、面接官が5人いた。どうも、そのうちの3人が立場のある人たちのようで、その3人が、順番に質問をしていく面接方式であった。
受け答えのぎこちなさはあったが、1人目とのやり取りは、何事もなく終わる。
2人目で、採用条件に書いてあった業務内容について、具体的な部分が分からなかったので、話の流れの中で、こちらから逆に質問してみると、「分かりませんでしたか?」と、怪訝な顔をされた。
分からないから聞いているのだが、このあたりから雲行きが怪しくなる。
3人目の面接官は、中高年の女性で、失礼なのだが、所謂お局様のような威圧感を放っていた。
案の定、この女性に難しい質問ばかりをされる。特に、質問の意図がくみ取れなかったのが、次の質問だ。
「クレームが入ったとき、クレーム相手に上司を呼べと言われたら、どうしますか?」
この質問をされて、真っ先に、「上司を呼べ」といわれているのだから、上司を呼ぶよと思ってしまった。
臨時職員はアルバイトのようなものだ。責任をとれる立場にない。手に余る事態になったら、正規職員を頼りにするのが、通常の流れではないのではないのだろうか。
そして、模範解答ではないのだろうなと分かりつつも、仕方がなく「上司を呼べる状況でしたら、上司を呼びます」と正直に答えてしまった。
面接官の女性は、その解答に対して「そうですか」とそっけない返事をする。クレーム対応で、正規職員の手を煩わせるなということなのだろうか。
その後、「自分が希望しない仕事を振られたらどうしますか?」「上司の指示に納得がいかなかったらどうしますか?」等の質問をされる。
それに対して「仕事ですから、自分の希望は問わずにこなします」「上司の指示で分からないところを質問して、上司と方針をすり合わせてから行動します」と返答したが、女性面接官のすげない反応がむなしく続いた。
最終的に「どんな仕事でもやっていく覚悟はあるんですね?」と問われ、正社員でもない、高くない給与の雇用条件で、なんだか求めすぎではないかなと感じた。
この女性面接官の中で、人材に対する強い理想があって、それに沿わない人材は相手にされないようだった。
面接をする中で、「思っていた仕事と違くて、すぐ辞めてしまう人がけっこういるんです」とも言われたが、人材が定着しないことを、面接で堂々と明かしてしまうことがマイナスイメージであるし、すぐ人が辞めてしまうのは、職場環境のせいではないですかねと思ってしまった。
極めつけは、最後のやり取りだ。
「何か聞いておきたいことはありますか?」と言われたので、「服装規定や制服はありますか?」と聞いたら、例の女性面接官が、「服装規定?……服装規定??」と、やたら「服装規定」という単語に、突っかかってくる。
横から、別の面接官が、「私服に指定のエプロンをつけるだけですよ」とフォローを入れてくれるが、もうどうしょうもなさそうだった。
この職場には「服装規定」という概念はなかったらしい。もしくは、服装で引っかかるような人間はお呼びでないという意味だったのかもしれない。
私は私服がスカートしかないので、大丈夫か確認したかったのだが、もういいやとなって面接は終了した。
この調子だったので、受からないだろうなとは思っていたが、不採用通知がきた時、あらかじめ辞退しておけば良かったなと、少し後悔した。
それから、住民税を収めてきたのが嫌になった。
他の市区町村に引っ越したい。
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