いつからか身も心もまるくなりました:関東人なのに丸餅が好きになった私
ほしまるです。
皆さま あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
新型コロナウイルスのパンデミックの少しでも早い収束を願いつつ、皆さまにとって本年が、健やかに穏やかな、笑顔と幸多き一年となりますようお祈り申し上げます。
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丸餅が好きです。
こう書くと、おや、と思われる方も多いかもしれません。
その通り、私は元々東京出身で、現在も千葉県在住のいわゆる関東人。
関東ならば、お正月は 角餅、更に加えておすましのお雑煮が一般的とされています。
私も、結婚まで、母の手製のお雑煮で育ち、母のお雑煮が大好きでした。
父方も母方も同じく関東のお雑煮なのですが、やはり味にしても、シンプルな具材にしても、そして、もう母の手作りのお雑煮を食すことはなくなって長い年月が経ちますが、贔屓目を抜きにしてもやはり、母のお雑煮が一番大好きでした。
結婚が決まり、初めて夫の実家で食した関西風の白みそのお雑煮を食した時の衝撃は、今でも忘れられません。
白いお雑煮。具材もやはり関東とは違って、色々入っていて。丸餅で。
これは、夫の実家でも、そして、結婚後に関西出身のご家族のお招きでお雑煮を振る舞っていただいた時でも同じだったのですが。
残念ながら、白みそ独特の甘味がある関西風のお雑煮は私にとっては、未だに決して心から美味しいです!と言えるものではなく...(スミマセン(^-^;m(_ _)m)
これまで食してきた機会は毎回、それでもなんとか、残さず食べ終えることで失礼のないように努めてきました。
関西ご出身、在住で白みそのお雑煮大好きな方にはとんでもない感想ですよね...すみません!お許しくださいね。
やはり改めて文化の違い、って大きいなって思いました。
そして、ここからが本題。
では、結婚後の我が家のお雑煮はこれまで二十数年どうだったのか?
それは、関東風のおすましに丸餅、というある意味、関東と関西の良いところ取りの
ハイブリッドお雑煮、であります。
こうなった理由はひとえに夫の優しさでもあり、夫が故郷/おふくろの味にこだわらないというありがたい味覚、そして私の好みを優先してくれた配慮によるものです。
というのも、現に夫の兄、つまり義兄夫妻は結婚後もわざわざ食材を関西から取り寄せ、未だに義兄好みの関西風白みそお雑煮だからです。
☆☆
余談ですが。義兄の場合は、夫以上に故郷/おふくろの味に強いこだわりがあり、例えば義母手製の野菜スープを必ず妻である義姉に作らせるほど。
私が結婚したばかりで、夫の赴任先である国へ発つ前に、一人で再び泊まりがけで夫の実家にプチ親孝行させていただいた際には
義兄同様、夫も義母の手製の野菜スープが大好きだと思い込んでいたため、レシピを教わっただけでなく、お願いだから、あの子のために毎日でもつくってあげてほしい、と懇願され。赴任先でも調達できる調味料をたんまりと持たされました。(笑)
夫がそこまでマザコン...いや、義母の味に固執しているとは思えなかったのですが。
いや、それでも、私が知らなかっただけで実はマザコンかも!?なんて思いつつ。私は調味料一部を機内持ち込み荷物に入れて、着いて早々作れるように用意していたのです。(偉いな、私(笑))
その後、長い長いフライトを経て、夫と数ヶ月ぶりに再会、新居へ着いて荷ほどきもせずキッチンに向かって、義母手製のスープを作ることを夫に知らせると。
夫はキョトン、とした顔で一言。
夫:いや、着いて早々何してるの、てか、なんで?
私:お義母さんに頼まれたんだもん。毎日でも作れって。大好きなんでしょ?
夫:はぁ?
私:知らなかったよ(笑)ねえ結構マザコン?
夫:いや、いや、違うって。それ違うし。
私:は?何が違うの?
夫:そのスープ好きなの、兄貴やし。
私:へ?お、お義兄さん?
夫:そ。多分、ごっちゃになってるんちゃうかな。事実、兄貴は未だにあのスープ作らせてるみたいやし。
唖然。二人で大笑いでした。
☆☆
話を戻しますね。
同郷の人と会話する時以外は、関西弁でなくふつうの話し言葉を使うように
夫はあまり関西出身、ということにこだわりはない方かもしれません。
特に食に関しても。
これは私にとってはありがたいことですが、新婚当初は、
「無理に合わせてくれてるんじゃないだろうか」
なんて思ったりもしましたけれど。
どうやら、そんなことは全くなく。
純粋にこだわりなく、何でも美味しい、と食べてくれて。
外食などの際も、好みが合わなくて困るということはないのは実はとても幸せなことなのかもしれないといつもありがたく思っています。
おせち、お雑煮にしてもそうでした。
最近はおせちも全て一から作るということをさぼってしまっていますが(^-^;
むしろ私の方が未だに偏食というか好き嫌いは多いので、私の食べられないものを食べてくれたりもします。
そんな夫が唯一、こだわった、というか
これが良いなぁ、といったのは
丸餅でした。
丸いお餅。関東でも食べないわけではないけれど、やはり関西のイメージが強いですよね。
実際 私も、夫と結婚するまで丸餅を食べる習慣はなかったです。
丸餅と角餅。
どんな違いがあるのだろうと思っていたらタイムリーにこんな文章を目にしました。
Q.東日本と西日本における、雑煮の餅の形状はどのように異なるのでしょうか。また、なぜ東西で餅の違いが生まれたのですか。
和文化研究家で日本礼法教授の齊木由香さん
「雑煮の餅は東日本では『角餅』、西日本では『丸餅』が多く用いられています。もともと、日本の餅は丸い形をしており、関西では昔から、『円満』を意味する縁起のよい丸餅が主流だった一方、関東では、平たく伸ばした餅を切り分けることで一度に多く作れる角餅が使われるようになり、運搬のしやすさから、次第に東日本各地へ広がったといわれています。」
円満 を意味する、縁起よい丸餅
そんな素敵な起源があるとは。
改めて知って気持ちがほっこりしました。
夫の好みで丸餅にしてから二十数年。
お正月と言えば丸餅、になって。
気づけば丸餅が大好きになっていました。
山あり谷あり。時には口喧嘩もするけれど。
ずっと連れ添ってきて、一緒にいることでどんな時でも、笑い合って笑顔になることがはるかに多いのは、やはり円満であるといえるのかもしれません。
お餅美味しいよねぇ、なんて言う私の目の前で
「そういえば、ほしまるちゃんはなんで丸餅好きになったの?」夫が聞いてきました。
私は即答。
「うん、それは、まんまるな私みたいに丸いからかな。」
夫、目の前で大笑いしたんですが
私、何か可笑しいこと言いましたか、ね?(笑)
だって私、若い頃から比べたら性格も丸くなったし、体型もまんまるになったから。(笑)