今日は死ぬのにもってこいの日
諸兄姉、お元気で何より。ご活躍中の諸君も。
先週帰名してより体調良好。東京二泊で十年から六十年振り迄の再会を果たし、ホッとした故か。知友への挨拶了、との思いでいるのだ。
むろん未だ終活半ばで諸々あれど、別れを告げ得たという喜びはかくもかと改めて。
炎天下人気無い街を歩きつつ、あゝ今日はもってこいだなと自然に思う。感謝の念と共に。
著者ナンシー・ウッドが、彼ら米人ネイティブに何を見たかは知らない。
当方勝手に、スタインベック「赤い子馬」等思い出しながら、想像するだけである。
彼らの強さそして弱さ、いかにも見事、と。
あるがままであることが、かくもくっきりとした姿に、と。
それはむろん、君にもそして私にも。
詩句一部を改変し、呟く資格ありと。
人の生とは、どんなに雨の降らない日が続いても
かつてこの丘の緑がいかに豊かに見えたかを憶えていること
それ以外の何ものでもないのだと。
Many winters I have lived…
又。
(ナンシー・ウッド『今日は死ぬのにもってこいの日』)