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エブエブとやさしさの循環

こんにちは。
先日、アカデミー賞で異例の7冠を博したという、
話題の映画 EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE 
通称エブエブを観てきました。

観る人を簡単に感動させてくれるわけではない作品。
つまり、好き嫌いの分かれる作品だとは思います。

でも、私はこの作品を観ることができてよかったなと思っています。
以下、多分ネタバレはしていませんが、これから観る予定のある方は、なきにしもあらずということをご理解のうえ、お進みいただければと思います。

すべてのもの、すべての場所が、すべて一度に

「うーわ」鑑賞後の感想を一言でのべてみました。

英語にすると「OH MY GOOD」?笑
タイトルの通り、この作品には、いろいろな意味で「すべて」が詰まっていました。いろいろな意味で、です。

いや、情報量。大すぎん?笑、という感じなので、もしこれから観る予定があるよという方は、予備知識として予告だけは観ておくことをおすすめします。

その後に、またYOUTUBEの解説を観たりすると、なるほどねーという具合に二度楽しめると思います。

まず、主人公が、多元宇宙を行き来しながら敵と戦う普通のおばさんですから、おばさんで占星術やっている私にとっては、もうそれだけで面白いです。

ただ、お下品な表現も多く、そこが魅力の1つなのだとは思いますが、私は下ネタ苦手なので、そのあたりの面白さはだけは、さっぱりわかりませんでした。

純粋に楽しめたのが、カンフーアクション。
頼りなさげな夫を演じるキー・ホイ・クァンが、急にキレキレのアクションをしたりするので、まずギャップにキュンとします。ウェストポーチについているキーホルダーなんなん?かわいすぎるでしょ。といちいち反応してしまいました。

ミシェル・ヨー演じる主人公のエブリンや、渡辺直美さんのイメージが頭から離れない敵ジョブ・トゥ・パキなど。個性溢れるキャラクターも最高でした。

さまざまなパロディも笑いを誘ってくれます。
何度も言いますが、情報量が多すぎてついていこうと必死になっていたため、2時間20分はあっという間でした。


でも、そんなことよりですね、私はこの作品、

とても大切なことを「おバカで刺激的に表現にしている極上のエンタメ」なんじゃないかって思うんです。

人は遊んでいるときが一番クリエイティブと言いますし、作品のなかで限界まで遊び尽くした感があります。

そして、深刻にならずに大切なことを伝えようとしているのかなって、私は思ったのです。

ただのおバカムービーだとしたら、社会現象になったりしないはずで、アカデミー賞7冠は、この「大切な部分」に共振した人がたくさんいた結果だと思うのです。

「バカバカしいほどいい」というセリフがあるのですが、これが全てを物語っている気がしてなりませんでした。常識の外にでることで、それまで見えなかった世界に通じるのは現実でも同じことです。

あたりまえのことを、あたりまえに伝えても、人の心にはなかなか響かなかったりするじゃないですか。

人は、自分に対して攻撃的な態度を取る人に、そうそう優しくできたりしないですよね?

とっさに、自分もファイティングポーズ構えていたりするものだと思うのです。その人が、どんな事情を抱えているかなんて、二の次です。

でも、目の前にいる人の求めていることを知り、満たしてあげることができたなら、問題は解決するかもしない。

自分から、相手に関心を持ち、声を聞き、手を差し伸べる。
そういうことをできる人がたくさんいたら、無駄に誰かを傷つけたり、不毛な争いも減るんじゃないかな。

私は、そんなかんじのメッセージを、エブエブから受け取りました。(勝手に)

簡単にできることではないですし、私も自信があるわけではありませんが、目の前にいる人にやさしくありたいという気持ちは湧いてきます。

風の時代の「風」が運ぶのはこういう「やさしさ」も含まれているはずです。

「やさしさ」を受け取りたいし「やさしさ」を渡したい。

循環させて生きていけたなら、素敵ですよね。

風の時代を見計らったかのように登場した作品。興味をお持ちの方はぜひ、映画館に足をお運びください。(まわしものではありません)

以上、映画通でもなんでもないkanicoの感想でした。

最後まで、ありがとうございました。

それでは、また。





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