#私の推しアニメ フリクリ(無印)

 やりたかったことの1つとして、個人的神アニメ、フリクリ(無印)を語ります。

・衝撃

 フリクリとはGAINAX、ProductionI.G製作、30分×6本のOVAです。2000年発売。退屈に暮らしていた少年に巻き起こる、ロボット&謎まみれの大騒動を描いています。
 なんですが。
 もう最終話が格好いい。
 唐突にネタバレするくらいの衝撃です。
 聞き慣れた次回予告の曲がフル&ボーカル付きで流れるの、めちゃくちゃ強すぎます。こんなん流れたら、運命預けちゃいます。

・きっかけ

 1話を見たのは高校に入ろうという1月の終わり。近所のレンタルビデオ店でタイトルを見て、「フリクリって何だろう? なんとなく面白そう」と借りました。
 あの頃の自分はとても後ろ向きで、大人になったら社会に全てを捧げながらしんじゃうんだろうなーと思っていた……そんな心をギターでぶっ叩かれました。自由すぎて自由という言葉を忘れるくらいの展開の数々。
1話・2話は(他の話と比べて)大人しめなので、変なアニメだなーと見ていました。3話から目が釘付けになりました。惚れたシーンはシンプルで一瞬なんですが、校舎内を激走するシーン。校舎内をこんな自由に爆走していいんだ、こんなに楽しそうに激走して、規則やルールや常識を吹っ飛ばした展開をしていいんだ。
 校則に疑問なく従い、ごくごく真面目にお堅く生きてきた15歳には衝撃的すぎました。
 あとバトルシーン、ここまで鮮やかに主人公の言葉を無視するヒロインは初めて見ました。めちゃくちゃ笑ったのもハマった一因だったと思います。
 それからは次が見たくて、毎週レンタルしました。次にレンタルビデオ屋に行けるのが待ち遠しくて、その間はその週に見た話を何度も再生しました。
 計6話、3時間。見直した時間を足せばそれ以上。これまでの固い人生観をぶち壊してくれました。

・君は僕の光

 「固い人生観を壊してくれた」のは、きっと主人公も同じ気持ちだったと思います。
 最初の挿入歌「ONELIFE」。歌詞にあるのは「君は僕の光」。光なんです。どれだけ距離が離れても時間が経っても、人生の光なんです。
 「人生観のぶっ壊し」は挿入歌によく現れています。4話のクライマックス「CRAZY SUNSHINE」の曲調、5話バトルシーンの挿入歌でも「憂鬱な世界を踏み潰してくれる」「BLUES DRIVE MONSTER」なんです。6話の「LAST DINOSAUR」なんて名も無き怪獣です。あのひとは怪獣なんです。

・オフビートな世界観

 恐らくハマる人にはめちゃくちゃハマるアニメです。
 常識外れのぶっ飛んだエピソードの数々ですが、意外と謎は解かれません。最後まで謎を残します。最終話を見直しても何もわかりません。もちろん2と3を見てもほとんど分かりません。フリクリって何なのか。4話で示唆されますが、ハッキリとは明かされません。
 でも、そのわからなさが心地良い。想像の余地があります。(個人的には、ラストのギターは「あのひと」が帰ってきたんだよ、という意味だと思っています)

・声優&楽曲

 程よく明るくてちょっぴり湿っぽいストーリーの中、声優さんのオフビートな声達が刺さります。あれくらいがいいんです。どことなくけだるい世界観にすごくマッチしてると思います。
何よりthe pillowsの曲は語り尽くしても語れないくらい格好よく合っています。全てのシーンでがっちりハマっていると言っても過言ではありません。
 曲調はもちろん、流れるタイミングもばっちり。一曲挙げるなら、4話の「CRAZY SUNSHINE」なんて度肝を抜かれるくらい合っています。4分30秒のドキワクを、思う存分味わえます。

・その後

 大人になった現在は社会に踏み潰されそうだけど、それでもあの時見たドタバタの輝き、ギターの一閃は今だに変わりません。初めて書く「推しアニメの感想」の原動力にまでなりました。語ることの怖さ、それを打ち消すほどのパワーをもらえました。
 これをアップしたら、また見てきます。

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