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【エッセイ】癖、軸

お世話になっております。星時雨です。
詩の書き方や表現したいものは人それぞれ違うかと思います。
私の場合、私の主観に皆さんを招き入れる気持ちで書いています。同じ立ち位置や目線に来てくれないかなと淡い期待をしながら、そこから見える景色に共感する部分、ギャップを感じる部分、その体験をして生まれる気持ちを味わってもらいたいなと考えています。
傲慢ですよね。

ありがたいことに、過去に私の書く詩を読むと優しい気持ちになると仰っていただけることがありました。
詩から感じる雰囲気というものは書き手の癖のようなものだと思っていて、きっと私はそういう癖の持ち主なのでしょう。

その反面、感情が爆発するようなメッセージ性の強いものや人の感情の機微、絵画のような言葉遣いなど、なかなか書けないと自覚しているものもあり、そういう詩を読むと羨望の眼差しで見てしまいます。
過去には無い物ねだりで他の方が書いているような詩を書こうと試みて、なかなか書けず悩むことがありました。
今は逆で、私にしか書けないものは私が書くので、あなたにしか書けないものはあなたに書いていただきたいです、そんな心持ちになりつつあります。
そもそも形にできるほど感情や思考が及んでないものは納得のいくクオリティには仕上がりませんしね。

惚れ惚れするような詩を書かれる方に出会うとついつい妬いてしまいますが、裏返しに自分がそう思われる可能性もあるのかなと。
そこに至るためには一層の努力が必要だと思いますが癖というのはなかなか真似できないものなので、そこを突き抜けていく軸は見失わないようにするのが大切だと思っています。
オーダーメイドで他の人と似たようなものを作るより、自分にしか作れないものを作ってみんなで持ち寄った方がきっと楽しいですよね。

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