日本の幼稚園を3日で退園した話。日本の教育制度にある息苦しさ。
娘が3歳になったので、今年から年少さんとして幼稚園デビューを果たしました。
娘はハーフということもあり、2歳からインターナショナルプリスクールに通っていましたが、今年からは日本の幼稚園とのダブルスクール。
娘の場合は、午前中は日本の幼稚園、午後からはインターに通うという想定で、計画を立てていました。
「忙しくなるな〜」と、私も新しいシーズンに胸を躍らせていましたが、、、
午前の保育が終わって娘を迎えに行くと、「I don't like here..」と下を向いて呟くのです。確かに、普段インターで過ごしている娘とは大きく様子が違いました。
翌日には「I don't wanna go….I don't need to go…」と言って、泣き出してしまったのです。
『最初だから慣れなくて不安なところもあるのかな〜』と考えていましたが、どうやら原因は違うところにあるようでした。
それは、日本の教育制度にある息苦しさ。個人よりも集団、組織が上手く機能することが大事。ルールに従うことを前提として、本人の意思は二の次とされる空気。
このような雰囲気に、娘は拒絶反応を起こしていたのです。
娘は去年からインターナショナルスクールで、欧米の教育を受けていました。自分を大切にして、自分らしさを追求していきましょうという、個人を尊重する教育。
それが身についている娘にとって、自分の意思を抑えなければいけない日本の幼稚園に戸惑いを覚えたようです。
とにもかくにもルールが第一
日本の幼稚園は圧倒されるほどルールが多く、それに従うことを常に求められました。
髪飾りは華美でないもの
通園バスが来る前に、整列して待ってること
みんなでシールを貼るときは、指定した部分に貼ること
水筒はバッグに入れず、肩にかけること
バッグは親に持たせず、自分で持ってくること
リュックの中身は、弁当セット、歯磨きセット、スモックの順番で詰めること
手提げバッグには、左側に体操服、右側にタオルを入れること
パッと思い浮かべるだけでも、これだけのルールが浮かびます。
自分がどうしたいかよりも、みんなで上手くやっていくことが大事なので、ルールに沿わない思いがあったとしても、その気持ちは押し込めなければいけません。
一方インターには、ルールらしいルールがありません。すべては自己責任で、したいことをしてもいいけど、それに対する責任も自分で取る。
おもちゃを持ってきてもいいけど、自分で管理すること。壊れても持ってきた自分の責任として受け止めること。
問題が起きたときの責任はあるものの、自分がやりたいことをルールによって制限されることはありません。
『まるで軍隊みたいだな……』
日本の幼稚園では、トイレの時間も決まっています。教室でみんなで整列して、順番にトイレに入るよう先生に促されるのです。
その光景をみていて『まるで軍隊みたいだな…』そんな印象を受けました。
のびのび過ごせる幼稚園を選んだはずなのに、この環境でのびのび過ごせるのだろうか?
3日目の朝、幼稚園の前で娘の足が止まりました。「I dont waana go(行きたくない!)」と泣きながら、門をくぐることを拒みました。
その姿をみて、迷うことなく私は退園届けを提出しました。
学校の先生からは「もう辞めるの?早いー!」と驚かれましたが、娘が行きたくないところに無理に行かせる理由はないという結論に至り、そのまま退園しました。
その後娘はインターのフルタイムに戻り、一日中インターの学校で楽しく過ごしています。
やっぱり日本の学校制度は息苦しい
私自身も日本の高校を卒業した後、インターナショナルカレッジに進学しました。
そのときに感じた、解放感。いまでもはっきり覚えています。
そんなに違うの?って思うかもしれないですが、本当にびっくりするくらい違うんです。
私は日本の教育が当たり前だと思っていたので、それがどれだけ自分を抑圧してきたのか気づくのに時間がかかりました。
そして自分を長年抑え込んできた結果、過敏性腸症候群という形でそれを爆発させることになりました。
一方、娘の場合は海外の教育を先に受けているので、日本の教育制度にある違和感にすぐに気づくことができました。
自分と同じ苦しみを、娘には味合わわせたくない。親として強く感じています。
自分の好きなこと、嫌なこと。どんどん表現してほしいし、自分に合った環境で自分の能力を最大限に発揮してほしい。
自分の心を抑圧することの代償は、耐え難い。
小学校、中学校、高校と、まだまだ娘の学校選びは続いていきます。これからも娘が自分らしくいられるような環境を提供してあげたいと思っています。