森のようちえん(野あそび保育)に通った1年間のこと
なにもかもが最高!!いっくんが通う森のようちえん
本当は、いっくんの成長記録の続きを書こうと思いましたが、今日ちょうど、いっくんの通っているこども園から、1年分の写真データをもらうことが出来て、朝から喜んで眺めていたので、今日はこども園のことを書いていきたいと思います。
発達に凸凹がある子、いっくんのようにコミュニケーションに難がある子は、保育園や幼稚園で集団行動ができないためにそれを指摘されてお母さんが落ち込んだり、逆にいい縁に恵まれて急成長したり、いろいろだと思います。
幼児期の数年間って、本当に大事だと思っていて、私はいっくんを今入れている園にどうしても通わせたかった。
ここは、自宅から車で数分程度の場所にあり、森のようちえんなのに数年前に認可園になったので、保育時間も最長19時までだし、給食はあるし、3歳からは無料になります。
いっくんは3人目なので、保育料は今でもけっこう安いと思います。
近所にこんな素晴らしい園があって、入園させることが出来たのは本当にありがたくて、本当に感謝でいっぱいです。
ここにどうしても入れたくて入れたくて…
でも受け入れは1歳児からで、4月生まれのいっくんは2歳になる直前の1歳11か月まで入園を待たねばなりませんでした。
わたしは在宅で仕事をしているので、2歳前まではずっと家でいっくんをみながら仕事をしていました。
それもそれで、いい時間だったな、と今では思います。
しかし本当に、いっくんの通っている園はなにもかも最高!!
まず感動したのはそのロケーション
町の高台というか、山の麓のエリアにあり、眺めが素晴らしい!
最初に行ったときに、ここは天国ですか…✨と思いました。
更に、園舎にもおもちゃにも自然素材で統一されている。
温かい雰囲気です。
そして、園舎の隣には森があります。
子どもたちは週のうち3~4日はバスでどこかに遊びに行っていましたが、園で過ごすとしても隣に森がありますから、自然遊びには事欠きません。
上の泥んこの写真は園の隣の森の中ですね。
時々外で食事をしたり、冬は焚き木をしたり。
外遊びの日は給食としてお弁当を出してくれて、外でぱくぱく。
いっくんは、ASDの特徴もあってか、最初から母子分離不安もなく、園生活を楽しんでいました。
乗り物が好きなのは相変わらずで、いろんなおうちの車に乗せてもらったり、園にもたくさんある車のおもちゃに夢中になっていました。
毎日が遠足!?お昼寝タイムなし。集団行動もなし。とことん好奇心に向き合ってくれました
この園の素晴らしいところは、とにかく外遊びをさせてくれたこと。
そして、出かけた先では何をするのも自由。
わたしは上の子が保育園児のころ、引越しが多くて、いろんな園に通わせましたが、遠足に行くにしても、今からこれをします!が決まっていて、ほとんど自由になんて遊べないじゃないか、と。
子どもたちは、保育園に通うようになったら、休みの日でも、「ママ何したらいい?」と聞いてくる。
決まり切ったスケジュールがあると、子どもの遊びの力、想像力を奪うと思いました。
いっくんの通う園は、いっくんが何かに夢中になっているとそれにしっかりと付き合ってくれました。
先生の数が多いし、少人数なので、いっくんがずんずん歩いていくと、先生が一人必ずついて行ってくれます。
「いっくんすごいところに歩いていきましたよ。どこに行くのかなって面白がってついていきました」と男性の先生が言ってくれた時には感動しました。結局いっくんはやぶのほうまで行ったけど、引き返したとか。
更に、「いっくんの集中力はすごい」と初めのころから言ってもらっていました。(ASDの特性です。視野が狭くて一つのものに集中する)
そもそもみんなと同じことをする必要もないから、「みんなと同じことができません」なんて言われることもない。
そんな毎日の中で、すくすくと過ごすことが出来ました。
乗り物が大好きなのは全くぶれない
↓ の写真にもあるように、ASD特有の目線ですね。乗り物を動かすときはこの角度です。
乗り物のおもちゃは本当に大好きです。私は全然わかりませんが、夫も小さい時から乗り物が大好きで、飛行機のパイロットになりたかったそうです。(日航機墜落事故を知って怖くなってあきらめたとかなんとか)
しかも、お父さんは自動車メーカー、母方のおじいちゃんは国鉄の駅長さん、父方のおじいちゃんは行政で区画整理などをやる人だったそうで、先祖代々、乗り物大好きな一族です。
一度いっくんの気持ちを理解しようと同じ目線で乗り物を動かしてみたら、すごくリアルに感じられて、確かに面白いなぁってちょっと思いました(笑)
感覚の過敏性や鈍麻について
いっくんの場合、感覚過敏はそこまでひどくないのですが、靴下や帽子を嫌がる部分がありました。でもそういう子はよくいるし、上の子は靴下が嫌いだったのもあり、あまり気にしてませんでした。
園でも無理強いはしないでくれたし、園舎では裸足でOK、外でも裸足で遊ぶことがよくありました。
この写真でかぶっている帽子は、おばあちゃんが送ってくれた、いっくんの大好きなトーマスの絵柄のもので、この時期はこの帽子だけはかぶってくれました。
これもASDあるあるらしいけど、頭が大きいのもあり、帽子とサイズが合っていません。
でも基本、帽子は嫌がるので、この後の写真ではかぶっていない。
あとは赤ちゃんの頃からあまり痛がらないな…とは思っていました。痛みに鈍い(鈍麻)な傾向は少し感じます。
また、ASD児の多くは聴覚過敏と聞きましたが、モーター音におびえる部分は昔からありました。
でも、物音にびくってなるのは誰でもあるよね…という程度。そんなに過剰な感じはありません。
いっくんは運動機能の不全は感じられませんでした。
むしろすごくよく歩く。上のお兄ちゃんおねえちゃんよりもよく歩いた、といわれることもしばしばでした。
また、ADHDの傾向はほとんどなく、遊具で遊ぶ時もわりと慎重。
でも、好奇心は強めなので、慎重ながらもよくチャレンジはしていました。
南信州には清流がたくさんあるし、水遊びのできる公園もたくさんあるので、夏は連日のように水遊びをさせてもらいました。
いっくんは(これもASD児あるあるですが)水が大好きなので、本当に楽しかったと思います。
この写真にもあるとおり、一度電車にも乗せてもらいました。
「いっくん絶対に喜ぶから、電車には乗せてあげたい!」と先生方がおっしゃってくれていてこの時も感動しました。
写真の通り、いっくん、目がキラキラです✨
そして、他の園児にも心を開いていて、ビワの実を食べさせたり、一緒に線路を並べて遊んだりする様子も見られました。
他人がすることはよく見ていて、そのまねをするところがあり、そういう意味では心を閉ざす「自閉」という印象は全くありません。
秋からは月に1度の療育にも通うように。いっくんのいいところを見てくれる園の先生方には感謝!
言葉とコミュニケーションの発達に遅れがあったので、秋からは月に1度の療育に通わせました。
でもやることが作業療法的なアプローチで、体や手足の働きに遅れがないいっくんには意味があるのかな?と思う点が多く、それならいつもの園でしっかり遊ばせてもらったほうが意味あるよなぁ…という感じでした。
いっくんの療育については私の判断で、月に1度程度なら邪魔にはならないだろうし、一応プロに見てもらえるだろうし…という感じでしたが、最初の担当者には不満しかなくて交代してもらったり…いろいろありました。
この件はまた書きます。
いっくんは園で変な癇癪を起すこともないし、病的なこだわり行動もないし、園の先生方はとてもおおらかで、言葉はいずれ伸びるだろう、という感じでいてくれています。
むしろ、
「視点が違うから天才になるかも」
「ダメと言ったらそれを絶対にやらないし、体もすごくよく動くし、上の子たちのこともよく見ているし、人を選んで甘えてくれてかわいいし…」
と肯定しかしないでくれます。
明らかに、呼んでも全然振り向かないし、特性はあるんですが、それも全部ひっくるめて可愛がってくれていて、本当にありがたいです!
コロナ禍での園生活でしたが、マスクを強制されることもなく(園児は誰もつけていない)幼児期の大切な毎日を温かく守ってくれました。
秋ごろまでは毎月のように熱を出していましたが、冬は逆に元気いっぱいでした。
ここまでパーフェクトに満足できるところにいっくんを通わせることが出来ていて、本当にありがたく幸せです。
写真を見てそんな思いしかありません。こんな優しい視点でたくさんの写真を残してくれる時点で、園の素晴らしさが漏れ出ているよねぇ✨