…(沈黙、Silencio)
知りたい!知りたい!…って。いったい何をさ? 世界の大きさ? もし世界の大きさを知ることができれば…。できれば…、何? 自分の可能性? 可能性は無限とかいうけれど。星と人の命のリズムは無限なのかい? 少なくとも、時間もカラダも資源も限りあるかのように見えるよ。
できること、やりたいことからやってみるかい。なにができるか、やりたいか、わからなければ目に付いたものからやる。または、何もしない。じっとしている、寝る。少なくとも、「何もせず」「じっとして」「寝ている」可能性には挑戦したことになるんじゃない? ハハ!
ほんとうの自分の思い? ほんとうは、ひとつしかないとでもいうのかい? 自分はどこまで愛されていて、必要とされていて、許されるのか? 知ってどうするの? 自分って、何なのか。自分、ってとこでは何が起こってるのか。何を見て、何を聞き、どんな匂いで、どんな味なのか。何かに触れたとき、外側で起こっている感触と内側で起こっている感覚の、どちらも与えられるんだ。
もし。もしも。もしも? そのもしもがほんとうになったりならなかったりするのも、自分の中には含まれているみたいだよ。ひとりで受けとめることだけが生きるということなのかい? そこにはだれかいないのかい? ひとりって、ほんとうにひとりなのかい? それで、それで? それで、それで…。
コンプレックスを知る前のわたしと、コンプレックスに陥りとどまるわたしと、そのふたりと手をつなぐわたしの、全員でお喋りした時間。
星の一葉 ⁂ 光代