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教壇に立ち続ける 104 今週の反省【note限定記事】

毎日パソコンに向かい始めるのが二十三時なのはよくない。本当によくない。どうも星野です。一日一本プロジェクトが期間限定で進行中、今日も教育の話……というか定期更新の「今週の反省」をやります。この記事を読んで、参考になったなーとか、いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。まさかUNISON SQUARE GARDENのライブが当たるとは思っていなかった。うれしい悲鳴というかこれはどうしたらいいんだという感じです。桃ちゃんの生活がかかっているので、よろしくお願いします。minneとFantiaはこちら。更新しなくてはー!!

健康第一

まずこれ。なぜ私は週末にかけて熱を出したのだ。趣味の時間を棒に振ったぞ。
そんなことより、生徒が不安そうにしていたと聞いたときは本当に申し訳なかったのですが、冷静に考えてみると私がいなくてもある程度業務がなんとかなる職場の方が環境としては素晴らしいはずなので、「休めるときに休む」のが大事なのだと実感しました。社会人になってからも朝に弱く、なおかつ虚弱にもなったので、微熱に苦しめられないよう気を付けつつ、職場の働き方を改善していく必要がありそうです。
常勤でも定休日のある学校も存在すると聞き及んでいるので、転勤の際に注目するのもひとつの手なのかなと。

生徒の様子と指導の悩み

今週の生徒たちですが、テスト前と言うこともあって「自習にしてください」と懇願してきましたが、それはできないと断言して授業を決行してきました。授業時間を何だと思っているんだ。家で勉強する習慣がついていないし、学校に来たとしても授業中ずーっとしゃべっているので、直前になって慌て始めるのがおかしい……ということで、来学期最初の授業で勉強の仕方なども伝えて上げられればいいなと思っています。私も塾で8年ほど勤めていたので、そういうのは得意です。
同じ三年生でも、授業の中で疑問に思ったことを素直に口に出してくれるクラスと、とにかく仲間内で騒ぐことが大好きで、こちらの話を全く聞かないクラス、黙々と作業をこなすのが得意なクラス、発言をたくさんしながらみんなで気付きを共有しあうクラス……本当にいろいろな個性があるなと思った一週間でした。担任の先生のご指導もそれぞれなので、あまり口出しはしたくないし、管理教育にもしたくないのですが、さすがに高校三年にもなって授業中にうろうろ立ち歩くのはどうかと思いました。こういう場合ってどう指導したらよいのだろうか……その生徒の発達の問題なのか、それとも単に邪魔したいだけなのか……と悩みながら授業を終えました。あの子は将来どうなるのか心配です。
ひとつの解決策としては、生徒とコミュニケーションを密に取ることがあると思うのですが、非常勤だとなかなか会う時間も限られるので、担任の先生ともやり取りをたくさんしないといけないな、と思いました。クラスの悪いことだけじゃなくて、良いことも報告するのが重要ですね。職場内の政治を操る、というのがあまり上手ではないのですが、練習しておけば将来的にうまいこと立ち回れる気がするので、頑張ってみます。

実践報告「映像を使った古典の批評」

今週は授業が無かったのですが、ギリギリできた実践の報告を。
高校三年の古典で、「かぐや姫の物語」を使った批評の授業を行いました。まず批評についての知識を得る、ということで「批評とは何か」と題した授業を一コマ、その後テスト範囲として学習してきた「大鏡」で様々な批評理論を使って分析する授業を二コマ程度、最終的に映像と文章を比較しながら作者(今回の場合は映画監督)の意図を探る授業を一コマ行いました。
「批評とは何か」と大きくテーマを決定しましたが、今まで作品の鑑賞だとか分析だとかをしてこなかった生徒たちなので、「なにそれ?」という感じでした。テストに関係ないから、と聞く耳を持ってもらえないので、説明しても入っていかないし、そもそも「批評する」ための物の見方が育っていないことが判明しました。それって国語の教育としては失敗なのでは……と思いつつ、なんとか生徒には批評活動を実践させてみました。ジェンダーやフェミニズムの観点で分析したり、現代と平安時代とで文化を比較したり、付け焼き刃ではありましたが、それぞれ思い思いに批評活動に取り組んでくれました。最近人気のマンガやゲームなどで知っている知識を使って分析している生徒もいて、その子に関しては非常にレベルが高いなと思っていました。これで学問研究の入り口に立ってくれたならそれが一番なのですが、大学は研究の場であると考えていない生徒が圧倒的多数なので、「就職でも使わないよね~」くらいのノリでプリントを捨てられたこともありました。一喝しましたけれども。
「大鏡」は男性貴族の権力闘争を描いた作品なので、なかなか女性の姿は見えてこないのですが、そこを逆手にとって「抑圧される女性」という話をしたり、「性別・身分など様々な属性にがんじがらめの貴族社会の現実」の話をしたりして、とにかく生徒の頭の中にある「やんごとなき貴族」のイメージを破壊することには成功しました。その知識が今後どのように活きてくるかはその子次第なので、社会に出た後などで使ってほしいなと思いつつ、「カルチベート」できたので及第点、という感じです。
映像は最後の場面、「かぐや姫昇天」のシーンを扱いました。古典で描かれているもの、映像で描かれているもの、それぞれ違ったのですが、映像を観ながらメモを取るという習慣が無かったがために苦戦しました。30分くらい映像を見せて、その後20分でプリントを完成……というかなりハードな時間になりました。まとめもなんだか尻切れトンボで、最後の授業としては全然有終の美ではなかったです。それでもやるだけのことはやったかな、という達成感がありました。来年から始まる3学期でも、新たな実践をしてみたいとは思うのですが、今までやってきた実践の内容をもう一度整理しながら、自分が授業で使える武器を増やすイメージで進めていく予定です。ラッキーディップとか、リフレクション活動とかを中心に指導していく予定です。

最後に反省の写真を。それでは、また。

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