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イケメンに構われる”きゅん♡”な世界が私を救うらしい。
今まで『できない自分』を見せるとか、弱音を吐くことなんて、恥だと思っていた。『できる自分』だから、強い自分だから周りは私に価値を感じているのだと勘違いしていた。
でも、”きゅん♡”を手に入れただけで、それが全部ぶっ壊れた。
◉イケメンを華麗にスルーしてしまう癖
正直言って、イケメンという生き物にはあまり反応を示してこない人生だった。
身近なイケメンやアイドルにキャーキャー!のような類のものは私の人生の中には皆無だった。
というのも人を見た目から入って判断するのは私的にすごく抵抗のあることで、それはとても失礼なことだとも思っていたからだ。
これはきっと小2の頃の出来事がそうさせている気がする。
私は幼少期、特に見た目がハーフのようだった。(でも純日本人)
薄い色素の茶色い目に、異様に白い肌、そしてくるっくるの天然パーマ。
そんな見た目だったので、ある日の放課後下駄箱で上級生男子に囲まれた。
「国へ帰れ!!!」
そんな身に覚えのない言葉を言われた。
そう言われても、私の国はここである。帰る国なんてない。
でもそんなこと怖くて言い返せなかった。
こんな見た目だったからか上級生の中で噂が回ったようだ。
それは彼らが飽きるまでしばらく続いた。
見た目だけで勝手に判断されて、私の中身が置き去りにされたことがすごくショックで悔しかった。
その時に人生で初めて自分のアイデンティティが壊れたような気がした。
この出来事は傷というよりも
ただの小学生男子特有の気になる子にやっちゃうアレだったってことは
今となってはちゃんと理解できている。
でも私の中で、見た目から判断すること、されることへの抵抗感はそのまま残っていたらしい。
そんな経緯もあってかイケメンと呼ばれる生き物があまり気になったことがない(笑)
周りがあの人イケメンだよね!!ってワーキャーしてても
あ、この人ってイケメンなんだ、ってふーん。って思うだけ。
なんなら大学も男子だらけの学部でイケメンは多かったが(福岡県南部地域の人にはわかる話だと思うけど、ハイスクールヒーローもいたよ!笑)それでも全然反応を示さなかった。
そう、私には目の前にイケメンという生き物が現れてもセンサーが全然反応しない。
私のイケメンセンサーは完全に死んでいたようだ。
◉目の前にイケメンが現れた。
今年に入って、とある習い事に通い出した。
その講師に20代のイケメンがいて、初回から私の対応をしてくれていた。
目の前に現れた時は「爽やかで人当たりのいい人だな」って思うくらいで
イケメンセンサーはやっぱり反応してはいなかった。
でもレッスンに入るとそのイケメン講師に当たることがまあまああり
少しづつ「あ。この人綺麗な顔してんなー。」
と、私のイケメンセンサーがごくごくゆっくりと反応し出した。
謎にそのイケメンのレッスンに当たることが多く、
レッスンに入れば入るほどいろんなことが見えてくる。
「あれ?もう名前覚えられてる」
「ええ、存在感消してたのに気づいてくれてる笑」
「あ、結構スタイルいいんだな」
「お、以外に筋肉があるんだな」
「え、そんなとこまで見てくれてるんだ」
「おお!こんなゆるいおしゃべりな一面があるんだな」
そんな日々の小さなセンサーをキャッチし、発見が積み重なると
私の中でのイケメンがゆっくり確定していった。
(え?みんなこれを一瞬で判定してるのマジですごくない??笑)
◉イケメンに構われる
その日のレッスンもイケメンの彼のレッスンだった。
でもその日は私のお腹のコンディションがあまり良くない。
でもレッスンは大好きだから、多少頑張ってでも受けたい。
そんな思いが強く不安を抱えながらもレッスンに参加した。
レッスン開始前、お腹のコンディションがMAXで悪化…
レッスンの最初に講師が
レッスンに慣れてない人、不安がある人がいるか確認してくれるのだが
いつもは「やれますっ!!!(キリッ)」という気合いだけを強く持ち
「できない」って手を挙げるという選択肢は私にはなかった。
ましてやイケメンなら尚更だ。できる子でいたい。
でもこの時だけは完全に弱気になってしまっていて
「はいはいはい!!!!私今日まじでダメっぽいです!!!」
って心の中で大絶叫しつつ
大きく手を振り上げて涙目な気持ちで30人ほど生徒がいる中猛アピールした。
もうイケメンだろうが何だろうが、なりふり構っていられない。
ほぼ緊急事態宣言。
と、その猛アピールが届いたのかイケメンとバッチリ目が合い
何かアイコンタクトのようなものがあった気がした。
その時に「あ、伝わった」とホッとし
大きな安心感を感じることができた。
いざレッスンに入ると、やっぱり頻繁に様子を見に来てくれる。
めっっっちゃ気にかけてくれてる。
ポーズのサポートもしてくれる。
人より断然構ってもらってる!!!!!!!!!!!
神!!!!!!!!!!!!
なんだこの安心感。今まであまり感じたことのないやつ。
この絶大なる安心感さえあればお腹の痛みも怖くないっ!!!っていう単純な私。笑
よく考えたらレッスンの後半はお腹の痛みはどっかにいってた。
結局そのレッスン中は最後まで構ってもらった。
というか、「もう大丈夫でしょ。」って勝手に見た目に判断されて最後まで見放されなかった、ということが私の中ではなかなかない経験でそれが大きな安心感だった気がする。
私は「できる!!」を猛アピールすることの方が多かったから
勝手にもう大丈夫っしょ!って思われて手を離される、ということはこれまでにも結構多かった。
でも大体その後ほど大丈夫じゃなかったり、大怪我してたりする。そういう時のヘルプは大体人に届かない。時すでに遅し。おすし。
でもそれは私が「できる!大丈夫!!」っていう見た目を作ってしまっていたからなんだということをここにきて気づいてしまった。
だからこそ、こうやって最後まで構ってもらえるという体験はすごく貴重なものだった。
今回のように見捨てられることなく、構ってもらえる中の安心感がこんなにも幸福感のあることなのだと、改めて実感した。
人生で初めてこんなにもイケメンに構われたことで
私の喜びセンサーに新たな領域「きゅん♡」が出現したようだ。あっぱれ。
その日は1日ホクホクだった。
うん、イケメンに構われるのも悪くない。
何ならもう少し”できない子”を楽しんでみようと思う。
◉あれ?イケメンってこんなにいるの?
センサーに「きゅん♡」の領域が広がってから私の世界がどうやら変わってきているようだ。
私は今、小学生ぶりにずっと抱えていた歯の治療に踏み込んでいる。
生まれつきのものなのだが、10歳の頃に「二十歳過ぎたらこの歯は抜けるから、その時は治療しなきゃいけないね。」と言われていた歯がこの歳になっても抜けない…。
行かなくていいのなら歯医者へは極力行きたくない。歯医者嫌い。
でも二十歳過ぎと言われていたものがなかなか始まらない。
三十を超えたころから「いや、もうそろそろまずいだろ…」という思いがぐるぐるし出していた。
世界一嫌いな人間は誰だと聞かれたら、私は迷いなく『歯医者』と答える。笑
幼少期の歯の治療が私の中で完全に額のカミナリの傷(トラウマ)になっていて(5歳の頃押さえつけられながら治療した記憶。)
歯医者=闇の帝王くらいの気持ちを長年持ってきた。(歯医者さんごめんね♡)
歯医者という言葉を聞くだけで、震え上がる感覚があるくらい重症なのだ。まさに『名前を言ってはいけないあの人』という感じ。笑
しかし、もうその歯をこれ以上ほっといてはいけないという感じが年々増していった。
なので意を決して、トム・リドルの日記に蛇の牙を差し日記の中に飛び込むが如く、歯医者へ飛び込むことにした。
その歯医者さんはネットで事前に問診があって『とにかく幼少期のトラウマがひどく、歯医者が嫌いで怖すぎる。あの音も麻酔もとにかく全部が嫌いです!!』
と包み隠さず書いて挑んだ。
これを見た医者はどう思っただろう…笑
一瞬年齢を確認したんじゃなかろうか。
いざ歯科医院での診察の時を迎えると
どんなトラウマがあるか丁寧にヒアリングされた。
多分私「怖い!」「痛いのヤダ」「注射怖い!」ってひたすら言い続けたと思う。幼稚園生か。
そしていざ治療に入ると刺激がありそうな治療の毎に、丁寧に大丈夫か意思確認された。
「今痛みありますか?」
「結構音が響いちゃうかもしれません。」
「もしドキドキしたら言って下さい!」(どういう意味だ?って一瞬考えたw)
そんな風に細かく構ってくれる人が闇の帝王なわけがない。笑
普通の歯医者のおっさんが段々とイケメンなシリウス・ブラックに見えてくる…笑
この時、歯医者さんが闇の帝王からイケメンのシリウス・ブラックに昇格した瞬間だった。
こんなに構われるだけですごい安心感の中治療してもらえることを初めて実感している。そこに前ほど大きな不安はない。
これなら途中で挫けることなく歯医者に通えそうだ。
そうか。ここはホグワーツの中だったんだ!(ハリーポッター小ネタに付き合ってくれてありがとう♡)
イケメンが付いていれば大体のことは乗り越えられるのかもしれない。
そしてイケメンは構ってくれて安心感をくれれば誰だってなり得るらしい。
あれ、人を頼ることが苦手だった私は
今、自ら人を頼ってみたい。構われたい。と思っている。
私がそんなことを思うから今年は大雪なんだろうか…。
◉てことで、これからもイケメンに構われたい
ということで、どうやら私の周りには結構イケメンがいたらしい。
センサーが死んでただけで、そのイケメンたちが土に埋もれたままになってしまっていたようだ。。。
なんとも勿体無いような、悔しいような。機会損失。ぐぬぬ。
結局イケメンをイケメンと認めず遠ざけてたのは私だったし
イケメン予備軍をイケメンに昇格させないのも私だったわけだ。
何やってんだーーーい!!
おかげで全部1人で何とかしようとしてきてしまったではないか。その結果、まあまあな怪我をしてきてしまったではないか。笑
でも今からでも失われたイケメンとの時間を楽しみたい。と切に願う。笑
断然イケメンがいた方が世界は広がるらしい。
だってイケメンに構われる安心感の中で生きられると、自分的に難しめなこともすんなりチャレンジできるし、クリアできちゃうんだよ…
無理ゲーがすんなりクリアできるようになるとか
え、そんなの人生面白すぎん?
チャレンジャー気質の私はそれを想像するだけで「オラ、わくわくすっぞ!」状態になる。この状態の私は最強モードにスイッチしている状態なのだ。
てことは、イケメンがいるだけで最強モードがレベルアップするやん。
え、スーパーサイヤ人がフュージョンするってこういうこと?笑
不覚にも、人生でずっと遠ざけてたイケメンにヒントがあったとは!!!
この新たな領域「きゅん♡」センサーを使えば、もっともっと色んなことに飛び込めて人生が楽しくなるのではないだろうか。
これから私の人生、喜んでイケメンの力を借りてみようじゃないか!!!
イケメンに構われる世界へようこそ!!私!!!
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