犬彦意匠

写真、イラスト、文章、WEBプログラミングをひとりでこなす自称総合WEBクリエイターの駄犬です。現在『天守餅|お城を楽しむ小ネタサイト』(https://tenshmochi.com/ )を運営しております。

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最近の記事

AIに意識を持たせるなかれ

昨今、様々な分野でAIが活用されるようになり、その成果には目を見張るものがある。実際、WEBサイトを制作・運営している私もAIの恩恵を多少は受けている。プログラミングで困った時に高精度な答えを提供してくれるので、重宝している。文献やネットで資料をあさって、ああでもないこうでもないと試行錯誤する煩わしさが圧倒的に軽減されたことは、喜ばしい限りだ。 しかしAIの発展がそのまま人類の発展につながるとは、私は思っていない。特にAIに意識を持たせようと試みている技術者には強い反感を抱

    • 【小説】世界中の山田さんに幸あれ

       1    茂樹がセックスしている傍らで、僕は白黒映画を眺めていた。  二十世紀中盤のアメリカ、新聞王の栄光と没落の物語。公開当時は斬新だった映像技法ばかりが注目される作品だが、僕が一番気に入っているのは、主人公に共感できる部分が一ミリもないところだ。鼻持ちならない成金野郎の不幸を、まったくの他人事として観ていられるのが心地良かった。  何回目の観賞だろうか。よくも飽きずに、と自分に呆れてしまう。  映画が終盤に差し掛かってきた。そろそろ日付が変わる頃だろう。室内で光源

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        ワイルドツツジ

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          冬の花々

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          椿コレクション2021

          椿コレクション2021

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          さよなら東京、さよなら歌舞伎町

           人間の持つ肉々しい欲望を、東京風のパッケージで包んだ姿が、新宿歌舞伎町だと思う。いかがわしい香りがプンプンと漏れ出しているが、パッケージを開けなければ何も起こらない。  もう二十年も前のことだ。  生まれも育ちも高田馬場という女性が恋人だった。デートからの帰りは、いつもわざと新宿駅で電車を降りて、彼女の家まで二人で散歩した。その際、夜の歌舞伎町のど真ん中をよく通り抜けた。  田舎者の僕は、歌舞伎町が醸し出す独特の威圧感に、当初はビクビクしていた。ヤクザやヤクの売人が至

          さよなら東京、さよなら歌舞伎町

          東京にやりづらさを覚えている

           東京で暮らしてきて、見ず知らずの酔っ払いに絡まれたことが、一度だけある。もう十五年も前の、夏の夜のことだ。  僕は池袋駅で、池袋発の電車の座席に腰掛けていた。行儀悪くならない程度に身体をリラックスさせ、仕事の疲れを簡易的に癒しながら、出発時刻になるのを静かに待っていた。  午後十時過ぎ。ギュウギュウ詰めの満員になる時間帯ではないが、それでも着実に乗客が増えていった。八割程度の座席が埋まった頃、ひとりのオジサンが乗り込んできた。  小柄で小太り。設備工のような作業服を着

          東京にやりづらさを覚えている

          狂乱はボカのチャントと共に

           サッカークラブチームの欧州王者と南米王者がガチでやり合う一大イベントが、かつてなぜか日本で開催されていた。トヨタカップという名を知らないサッカーファンも、今では結構多いのかもしれない。2004年が最後の大会で、クラブワールドカップという別の大会に吸収される形で、その歴史に幕を閉じた。  僕の印象に最も強く残っているのは、イタリアのACミランと、アルゼンチンのボカ・ジュニオルスが対戦した2003年だ。延長でも決着がつかず、PK戦にまでもつれ込んだ展開は、死闘と呼ぶに相応しか

          狂乱はボカのチャントと共に

          地の果てで焼肉哲学を聞く

           僕にとって二十世紀末は、ノストラダムスの世界滅亡予言が当たるかどうかを心配する以前に、自分の生活が破綻するかどうかを心配しなければならない時期だった。なかなか仕事にありつけなかった。派遣会社にようやく紹介してもらったのが、若洲での半月間の労働だった。  今でこそ東京湾岸の行楽スポットとして整備されている若洲だが、当時は埋め立て地を造成して間がなく、ほとんどが更地だった。その一部の区画をアスファルト舗装するにあたり、僕に課せられたのは、敷き均し時と三回のローラー転圧時に、ア

          地の果てで焼肉哲学を聞く

          ササガワ慕情

           カレーライスが好きだ。  中毒のようにカレーばかり食べているわけではないが、一週間に一度は必ず口にしているし、街でカレーショップを見かけると、つい寄ってしまう。手間暇かけた専門店の一皿が文句なくうまいのは当然だが、一般的な評判があまり高くない立ち食い蕎麦屋や牛丼屋のチープカレー、さらにはコンビニでも手軽に買えるレトルトカレーにも、それなりの味わいがある。  今までで一番おいしかったカレーは? この問いには一片の迷いなくこう答える。  ササガワのカレーだと。  二十年

          ササガワ慕情

          二つの塔

          僕はここにいる

           幼稚園では友達がいなかった。自由時間は、いつも一人でグラウンドをグルグル回っていた。楽しいわけがなかったが、他にすることがわからなかった。  僕にとって幼稚園は、孤独の苦味を噛み締める場所でしかなかった。ただただ行きたくなくて、毎朝、泣きながらごねて、母親を困らせた。結局、二日に一回くらいしか登園しなかった。  あの頃のことは、オッサンになった今でもしばしば思い出す。  今は一応、社会人として支障ないくらいのコミュニケーション能力はある。しかし僕の本質は、幼稚園の頃か

          僕はここにいる

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          夕焼けと鉄塔

          夕焼けと鉄塔

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