変な夢シリーズ〜100円玉の夢〜
夢の中で、私は夫と自分の姉とともにフランス・パリへと向かっていた。
よく夢でパリに行く夢を見るのだが、それはきっと私が唯一行ったことのある外国がフランス・パリだからに違いない。
私たちは、空港へ向かうための電車に乗ろうと、タクシーを使って最寄駅へといそいだ。
タクシーを降りる時、私は会計をすませようと
財布を取り出した。
ここから、私の長い100円玉の苦戦がはじまるのだった。
細かい端数分を100円玉で支払おうとして、私は
何度も100円玉を取り出そうとした。が、なぜか財布にある100円玉はどれも汚く見えた。
私はどうやら、きれいな100円玉で払うことにこだわりを持っているようだった。
時折り、ピカピカと光る100円玉が見えるので、それを取り出そうとした。
でも、できない。
私はうまくできずに焦っていた。
いつの間にか、私は支払いが終わらないままタクシーを降りていた。
そして気づいたら、タクシーの営業所のような場所にいた。
窓口には、さきほどの運転手さんともう1人、別の上司らしき人物がいた。
そこでは、私はまた先程の支払いの続きをしていた。100円玉を取り出そうと必死になる自分を、運転手さんたちが見守る。
そこへ偶然にも友人2人がやってきた。
友人といっても、その2人は互いに全く面識がないはずなのに、2人とも仲良さそうに一緒にいるではないか。
1人は小学生のころ同じクラスだった、すごく懐かしい友人であり、もう1人は社会人になってから職場で知り合った友人だったのだ。
2人は私をみつけるやいなや、本当に楽しそうにまるで祭りにでも来ているかのようなテンションでいて、私に話しかけた。(周りでは本当に何かイベントでもやっているかのようなにぎわいぶりだった。)
1人の友人が、すぐに私のお腹を見た。そう、夢の中で私は妊娠しており、だいぶお腹が大きくなっていたからであろう。
友人はうれしそうに驚いた顔をして、「あれ?もしかして?!」と言った。
ところが私は100円玉のことで頭がいっぱいだったので、友人達に対して言葉も発せず、ただ笑顔で適当に交わすことしかできなかった。友人たちに会えたことは嬉しかったのに。
いまだいっこうに支払いができないまま、私は窓口の前でしばらくあたふたしていた。
ようやく、財布の中のきれいな100円玉を上手く掴み取り、それを取り出そうとした。
しかし、私はすぐにゼツボウした。なんと裏をひっくり返してみるとその100円玉は真っ黒だったのである。
「これでは支払いできない…」
その様子を見ていた運転手さんは、苦笑いしながらこう言った。
「もう、いいよ。妊婦さんなんでしょ?もう、端数分はいらないから。行って大丈夫だよ。」と。
私は、妊婦に免じてまけてもらうことに違和感を覚えたのだが、なんて情の深い優しい運転手さんなんだと思った。
しかし、心のどこかで私はまけてもらうことに対して、「そうだよね、当たり前だよね。もっと早くそう言ってくれたらこんなに苦労しなかったのに。。」などと図々しいことを思っているのだった。
会計が済んで辺りを見回すと、最寄駅の入り口のところで、夫と姉があきれた様子で私のほうを見ていた。
私は急いで2人のところへ向かった。
駅に入ると、私はトイレに行きたくなったので、
駅の中のトイレを使うことにした。
駅のトイレはなんだかまるで、フランスのトイレのようなデザインだった。
女子トイレに、フランス人の女の子たちが数名、入っていくのを見た。
私はここはもうすでにフランスなのではないか?
とぼんやりと思っていると、目が覚めた。